Kubernetesの登場後、コンテナ型仮想化はどう発展した? 技術トレンドの変遷を振り返る(5/5 ページ)
Docker社はデベロッパー向けビジネスへ方向転換
コンテナ型仮想化のブームの火付け役となったDocker社にもこの2年のあいだに大きな変化がありました。
2018年4月、Docker社の創業者としてCEOを務め、その後CTOの肩書へ移ったSolomon Hykes氏が退職します。
同社はDockerの成功によって第二のVMwareを目指してエンタープライズ市場での飛躍を模索していました。その会社の方向性と合わなかったのでしょう。
しかし同社のエンタープライズ市場における飛躍はかなわず、2019年11月にはエンタープライズ向けに展開していたDocker Enterprise製品群をMirantis社へ売却。今後はデベロッパー向けのツールとビジネスにフォーカスすることを明らかにしました。
同社はコンテナランタイムにおいてはDockerという強力な製品とブランドを持っていました。しかしKubernetesを基盤としたエンタープライズ向けのソリューションでは、同社がKubernetes対抗のオーケストレーションツールであるSwarmを推していたことなどがあだとなり、残念ながら市場での強さを発揮することができなかったのだと思われます。
Kubernetesを基盤としたソリューションはさらに広がる
Dockerコンテナ時代の第二章では、事実上の標準となったKubernetesを基盤としたさまざまなソリューションやエコシステムの発展が目に見えるようになってきた時代だといえるでしょう。
これはまだ始まったばかりであり、今後さらに多数の製品やサービスがこの市場に登場することは間違いありません。
特にサーバレスコンピューティングやマルチクラウドの分野で、Kubernetesを基盤としたさらに完成度の高いソリューションがどのように登場してくるのか、非常に楽しみなところです。
Linuxディストリビューションやクラウドサービスなどを振り返れば分かる通り、注目分野の黎明期には多くのベンダーが参入し、多数の製品やソリューションが登場します。Kubernetesを基盤としたソリューションの市場では、いままさにそれが起きているといえます。
一方で時間の経過と共に、そうしたソリューションの多くが市場から脱落していき、生き残った数社によって市場のマジョリティーが構成されてきたことも目にしてきました。クラウド市場における上位ベンダーによる寡占化の進行は、そうした例の1つでしょう。
Dockerコンテナ時代における第三章、第四章では、そうした発展と収束に至る風景が見られることになるのではないでしょうか。
また数年後に、Publickeyの記事でそうした動きを紹介したいと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR