「潮目が変わった」とSBG孫社長 129億円の営業赤字も「投資事業は回復傾向」と手応え
「潮目が変わった」――ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義社長(兼会長)は、2月12日の決算説明会で、こう強調した。「創業以来の大赤字」と語った2019年11月の決算説明会の神妙な面持ちとは打って変わり、「厳しい冬の後には春が来ることを体感した」と、今後の経営に自信を見せた。
2019年4~12月期の連結決算は、売上高が7兆898億円(前年同期比1.1%減)、営業損益が129億円の赤字(前年同期は1兆8590億円の黒字)、最終利益が4766億円(同69.0%減)と減収減益だったが、四半期ベースの営業損益は黒字回復の傾向が見られた。
投資事業が回復傾向に
孫社長は、ソフトバンクビジョンファンド(SVF)事業の業績が回復傾向にあると指摘。10~12月期のSVF事業の営業損益は2251億円の赤字で、前期(7~9月)の9703億円の赤字と比べて赤字幅が縮小した。
SVFの成果について、孫社長は「利益が出ている企業が38社あり、利益の出ていない企業のマイナス分を差し引くと1兆円の投資利益が出ている」と指摘。「投資額の何倍もの株価もついて、立派な成績といえる」と語った。
WeWorkの立て直しに意欲
孫社長は、同社が巨額投資している「WeWork」の運営会社The We Company(We社)の立て直しにも意欲を見せる。We社の株式価値の下落はSBGの業績へ大きく響いているが、新CEOのサンディープ・マトラニ氏など新たな経営陣と共に5カ年計画を策定。まずは21年中の黒字化を目指す。
「(新しい)経営陣がそろい、経営戦略や事業計画も整えた状態」と孫社長。約186兆円規模のコワーキング市場でのWe社の成長に期待を寄せる。
SprintとT-Mobileの合併は最終段階に
SBG傘下のSprintと米携帯キャリア3位のT-Mobileとの合併は「大きく前進し、最終段階に入った」という。米ニューヨークの連邦地裁が2月11日(現地時間)に、合併を認めたためだ。
両社は18年4月に合併を発表したが、市場競争を妨げ、通信料金の値上げにつながるという理由で、複数の州から差し止め請求を受けていた。
既に米司法省(DOJ)と米連邦通信委員会(FCC)の承認は得ており、合併の条件はほぼそろった形だ。孫社長は「決算発表の前日に勝訴するとは、神様も粋な計らいをしてくれた」と笑顔を見せた。
「株主価値を見てほしい」
「SBGは倒産するのではないかと周りから言われるが、倒産からは程遠い状態」と話す孫社長は、「投資会社であるSBGにとって重要なのは、営業利益ではなく株主価値だ」と指摘。4~12月期の連結決算では減収減益の厳しい状況が続くが、SBGが保有する株式価値について、「株主価値は19年9月の20兆円から(12月は)25兆円になっている」と強調した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
6
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
7
「壁紙DIY」とイマドキの超短焦点4Kプロジェクターを寝室で試したら検証が止められなくなった
-
8
早すぎる 「めっちゃカメレオン」Switch 2版、即日10万本突破
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR