Webカメラ、なぜ店頭から消えた? メーカーは「前月比200%の販売数量」「増産でニーズに応えたい」
家電量販店やECサイトでWebカメラやPC用ヘッドセットの売り切れが続出している。新型コロナの影響で在宅勤務やテレワークの需要が急激に高まったことから、PCを使ったビデオ会議に必要な周辺機器を買い求める人が2月以降、増加しているという。PC周辺機器メーカーは増産態勢を敷いてニーズに応えたい考えだ。
2月から「Webカメラ」問い合わせが増加
中国・武漢市発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、日本でもイベントの自粛や休校、企業が在宅勤務を導入するなどの措置が続いている。経団連が3月9日に発表した調査によれば、新型コロナの対応として「在宅勤務やテレワークを導入済み」あるいは「導入を予定している」と答えた大手企業は、全体の7割近くにも上ることが明らかになった。
1月末ごろから、SNS上でも在宅勤務とともにPCを使ったビデオ会議を行っているという声が増えた。ほぼ同時期から、家電量販店の店頭やECサイトでWebカメラなどの売り切れが相次いだ。現在、ECサイト大手のAmazon.co.jpでも、軒並み正規価格の商品は売り切れ。第三者が出品したマーケットプレイスの商品は高騰している。
家電量販店大手のビックカメラによれば、実際に「テレワークで使いたい」という相談が2月から店頭で増えており、一連の騒動が販売増につながっているとみて間違いないという。カメラとマイクが一体化したWebカメラの他、PC用ヘッドセットやマウス、キーボード、のぞき見防止フィルム、ストレージ(HDD、SSD)といったPC周辺機器が売り上げを伸ばしている。
「小学校の休校措置の発表後に、在宅勤務やテレワークの機運が高まったことが要因ではないか」(ビックカメラ広報担当)
同店によれば、Webカメラを買い求める客は個人から企業の大量購入までさまざまだという。
一方、同大手のヨドバシカメラは3月上旬から関連商品が売れているとしながら、買い求める客について「個人での購入が先立っていたが、最近は会社としての注文も徐々に増えている状態」としている。
一般的なノートPCにはWebカメラとマイクが搭載されていることも多いが、「自宅でデスクトップPCを使っている」「会社が従業員に一括してWebカメラを支給する」など、在宅勤務の導入を急ぐ企業によって状況は異なるようだ。
周辺機器メーカー各社は
商品の供給側はどのような状況か。PC周辺機器メーカーのエレコムによると、2月からWebカメラなどテレワーク関連商品の出荷や、顧客からの問い合わせが増加しており、ほとんどが欠品状態にあるという。同社は具体的な時期を明らかにしていないが、需要増にあわせて増産計画を立てているとしている。
サンワサプライやロジクールもほぼ同様に市場の在庫がほぼ欠品状態にあるが、生産停止などの状況ではなく、入荷され次第、順次出荷するとしている。
バッファローは、3月の販売数量が前月比で200%にも上った。例年でWebカメラやPC用ヘッドセットの需要が伸びる時期ではないため、明らかにテレワークや在宅勤務のニーズによるものと予測している。さらにWi-FiルーターやWi-Fi中継器も3月の前月比で約150%まで伸びた。特に高価格帯商品が売れているという。「家のWi-Fi環境に問題を感じた方が、中継機の購入や親機の買い替えに踏み切ったのではないか」(バッファロー広報担当)
在宅勤務やテレワークなどの取り組みは「東京五輪までに……」と計画していた企業も少なくないだろう。急な社会の変化に、現場の混乱はしばらく続きそうだ。
【追記:2020年4月3日午後5時 各メーカーからのコメントを追記しました。】
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