IaaS市場はなぜ伸びている? 大手3社の戦略の違いは? クラウド業界事情を基礎から徹底解説(1/5 ページ)
IT業界の進化の速さは、イヌが1年間でヒトの数倍も成長することになぞらえて「ドッグイヤー」とも称される。クラウドサービスも、2000年代半ばに登場した比較的新しい技術でありながら、現在では当たり前の存在となった。そして、今や一口に「クラウド」といっても、IaaS、PaaS、SaaS、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドなど、多種多様な構成や提供形態のサービスが登場している。
今回の記事では、目まぐるしく変化を続けるクラウド市場への理解を深めるため、市場の中でも特に成長が著しいIaaS領域に着目し、世界の主要ベンダーとその動向をみていきたい。
IaaS市場のシェアはどうなっているのか
企業が自社でITインフラを所有・運用するオンプレミスと異なり、IaaSではクラウドサービス事業者がサーバやストレージなどをネット経由で提供する。そのためIaaSには、システム全体を支える土台としての高い信頼性と安全性が求められる。従って、そこに参入する企業は高い技術力と一定の規模、体力を持たねばならず、実質的にIaaS市場は大手ベンダーの独壇場となっている。
その中でも特に知名度の高いベンダーが、おなじみの米Amazon Web Services(AWS)、米Microsoft、米Googleだ。3社は米Gartnerが発表した、特定の市場における主要プレイヤーの関係性を示すレポート「マジック・クアドラント」(19年版)で、IaaS市場のリーダーだと位置付けられている。Gartnerが指すリーダーとは、業界をリードするビジョンを示し、かつそれを実現する能力を備えているプレイヤーという意味だ。
Gartnerが2019年7月に発表したレポートによると、18年度の世界IaaS市場における各社のシェアは、AWSが47.8%(1位)、Microsoftが15.5%(2位)、Googleが4.0%(4位)。Googleは3位のAlibaba Cloud(7.7%)を下回ったが、17年度(3.3%)から着実にシェアを伸ばしている。
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