Innovative Tech
揺らして遊べるプロジェクションマッピング 東北大が開発
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
東北大学の研究チームが開発した「Interactive Stickies」は、インタラクティブに遊べるプロジェクションマッピングシステムだ。映像コンテンツが平面にぴったり貼り付いているように追従して投影するだけでなく、 平面上の静的物体(印刷や手描きの絵)と、投影した動的物体(プロジェクターによる映像コンテンツ)が相互作用しているように見せられる。
プロトタイプは、同研究チームが以前開発したプロジェクションマッピング技術「Animated Stickies」に基づいて実装。Animated Stickiesは、プロジェクター(事前キャリブレーションなし)とカメラを組み合わせ、映像コンテンツを高速で移動するマーカーレスの平面上に低遅延で追従投影するシステムだ。
Animated Stickiesでは投影するコンテンツ中にごく短時間だけ画像追跡用のパターンを埋め込み、そのパターン設計を工夫することにより、1枚のカメラ画像から物体追跡と映像コンテンツ追跡を分離して行う。そのおかげで事前の位置合わせやキャリブレーションを不要とした投影(CPU上の実装は毎秒400フレーム)が可能だ。
今回のアプローチではAnimated Stickiesによる追従投影に加え、平面上に印刷された、もしくは手描きの絵と、投影された映像コンテンツとの相互作用を可能にする。投影されている状態で実際に平面自体を動かすと、平面に描かれた線にぶつかりながら映像コンテンツが移動する。
このような相互作用を可能にするため、投影された映像コンテンツと表面上の絵のシミュレーションに2次元物理エンジンを使用し、平面を動かした際のバーチャルな重力および慣性力を計算している。
特徴は、投影される映像コンテンツの生成と、平面上へのマッピング制御が異なるフレームレートで行われていること。映像コンテンツは最大60fpsで生成されHDMIポートを通じてプロジェクターに送信されるが、その映像コンテンツは400fpsのマッピング制御により平面上に正確に位置合わせされる。そのため、映像コンテンツの生成には遅延があるにもかかわらず、その動きは平面上に物理的に描かれた絵と位置ずれを生じることなく相互作用しているように見える。
重力だけでなく、平面を動かすことで引き起こされる慣性力を実装していることが臨場感を向上させているといえるだろう。その様子はデモ映像にて確認できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
9
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR