筑波大の授業DB代替ツールを作った学生、「未踏」のスーパークリエータに認定 オープンソースの組版処理システム開発で
経済産業省は5月28日、2020年度のIT人材育成事業「未踏」で採択したクリエータ31人のうち、21人を「スーパークリエータ」に認定したと発表した。筑波大の授業データベース(DB)代替ツール「KdBもどき」を作成した和田優斗さん(18)も、その1人に選ばれた。
20年度のスーパークリエータでは最年少での選出となった和田さんは、オープンソースの日本語組版処理システム「Twight」を開発した。組版とは、印刷物を制作する際に、文字や図をページ上に配置する工程を指す。Twightでは、XML、CSS、JavaScriptの3言語を用いて、テキストベースで雑誌のようなレイアウトの作品を作成できる。高度なグラフィックス処理を実現しつつ、拡張性に優れ、雑誌だけでなく、ポスターや論文執筆など幅広い分野で応用できる点が特徴だという。
プロジェクトの担当者は「使い物になる、といったレベルではない」と絶賛。「日本語組版処理の要件(JLReq)への準拠に始まり、異体字などの参照、見栄えのする文書に欠かせない多様なテキストスタイリングや文字装飾、また、組版言語という面でもエラー発見のための静的型付け、ライブラリによる高い拡張性など、ありとあらゆる面で妥協のないソフトウェアとなった」と評価した。
Twightは近日中にオープンソースで公開する予定。和田さんは「未踏事業で得た経験や知見を生かしつつ、新天地で開発活動に一層まい進していく所存です」とコメントしている。現在、ブラウザ上で組版できる「Twight on the Web」の開発も進めている。
和田さんは筑波大情報学群情報メディア創成学類に在籍。4月の履修登録期間中に筑波大の授業DBにアクセスが集中し、メンテナンスに入って利用できない状態が続く中、代替ツールを自主開発したことがTwitter上で大きな注目を集めた。使いやすさなどが評価され、和田さんが開発した代替ツールは、その後、大学公認ツールとなった。
和田さんが在籍する同学類からは、デザインを基にアプリケーションのコードを自動生成するソフトウェア「AxStudio」を開発した、大渕雄生さん(21)もスーパークリエータに選ばれた他、東京大学からは最多となる8人がスーパークリエータの認定を受けた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR