NICT、光伝送で世界記録更新 従来記録の2.7倍 「Beyond 5G」以降の通信システム基盤に
情報通信研究機構(NICT)は6月21日、市販の研究開発用・標準外径の4コア光ファイバーを使い、データを毎秒319テラビット(Tbps)で3001km伝送することに成功したと発表した。伝送能力はこれまでNICTが持っていた世界記録の約2.7倍に当たるという。「Beyond 5G」以降の基幹系通信システムの基盤として、早くて2025年以降の実用化を見込む。
光通信ではデータを長距離にわたって伝送すると光信号が徐々に損なわれるため、信号を増幅する必要がある。これまで利用されてきた波長帯域(C帯、L帯)ではそれが可能だったが、今回の実験で用いた波長帯(S帯)では光増幅技術が伴わず、数十km程度しか伝送できない課題があった。
新技術ではC帯、L帯に加えてS帯も用いて広帯域化した上で、1本の光ファイバーに異なる波長の光信号を送る波長多重技術や、複数の増幅方式を活用。319Tbps、3001kmの長距離・大容量伝送に成功した。伝送能力を示す一般的な基準である「伝送容量と距離の積」は毎秒957ペタビット×kmで、従来記録の約2.7倍に相当するという。
NICTは、通信量の増加が想定されるBeyond 5G以降の基幹通信システム構築に同技術が役立つと見込んでいる。
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