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表裏に同時投影できるスクリーン NTTドコモの「ヤヌスの投影」

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このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 NTTドコモの研究チームが開発した「Janus Screen」は、プロジェクターから投影したスクリーンの裏面にも同時に映し出すシステムだ。一方向から投影するだけで、前面のみ、背面のみ、両面に同じ画像、両面に異なる画像の4つの方法で投影が行える。

photo 左側が前面スクリーン、右側が背面スクリーン、片面もしくは両面同時に異なる画像を投影できる

 これまでもプロジェクターからの片面投影で両面に画像を映し出すアプローチは研究されてきたが、両面に同じ画像を投影する方法しかできなかった。今回のシステムは両面に異なる画像を映し出せる。

 システムは、偏光板付きプロジェクター2台(水平偏光板と垂直偏光板)と、多層スクリーン(水平偏光板、不透明板、右円偏光板、半透明背面スクリーンの4層)で構成。水平偏光板と不透明板には多数の穴が格子状に開けられている。

 1台目の水平偏光板付きプロジェクターからの投影は、2層目の不透明板に反射し表面に画像が表示され、穴を通過した光は右円偏光板に吸収され裏面には届かない。2台目の垂直偏光板付きプロジェクターからの投影は、穴を通過した光だけが右円偏光板も通過して半透明背景スクリーンに反射し裏面へ画像が表示される。

 これによって水平偏光板付きプロジェクターは表面のみに、垂直偏光板付きプロジェクターは裏面のみに画像が投影できる。

photo 提案システムの仕組み

 プロトタイプのスクリーンサイズは、150(幅)×100(高さ)×5mm(奥行き)。水平偏光板と不透明板に1.5mmの穴を3mm間隔で開けて作成した。プロトタイプに投影した結果、表面には葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」、裏面には「凱風快晴」という異なる画像を投影することに成功した。前面と背面の投影を選択的に切り替える、同時投影でも混ざり合わない画像の投影を実証したとしている。

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この記事の著者

山下裕毅
山下裕毅

2014年から幅広い分野の研究論文をピックアップして解説しているメディア「Seamless」(シームレス)を主宰している。

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