アニメの製作委員会方式に、みずほが警鐘 動画配信時代に「交渉力低下のリスク」 コンテンツ産業の分析レポート公開
みずほ銀行は、同社のWebサイトにて「コンテンツ産業の展望 2022 ~日本企業の勝ち筋~」と題した調査レポートを公開している。これは、出版や映画、アニメ、音楽、ゲームなどのコンテンツ産業の市場について、計148ページに渡り解説したレポートで、アニメの製作委員会方式に潜むリスクなどを指摘している。
各業界の業界構造や市場の推移などの現状分析、海外市場との比較、売れているコンテンツのランキングなどを掲載。それらを踏まえた、コンテンツ産業での日本企業の勝ち筋を同社が考察している。
例えばアニメ産業なら、資金調達手段として現在の主流となっている「製作委員会方式」の課題点に言及。アニメ制作会社が作品の権利を持ちにくい構造になっているため、Disneyのような自社で権利を持ち、圧倒的なコンテンツカタログを有する企業はほとんどいないと指摘する。
Disneyが動画配信サービス「Disney+」を展開し、Netflixなどのグローバルプラットフォーマーが存在感を高めている状況では「日本のアニメ産業プレーヤーの交渉力が低下するリスクがある」とみずほは警鐘を鳴らしている。
映画産業では、国内映画会社大手である東宝と東映、松竹、3社の業績推移を分析している。東宝が邦画興行収入の市場の過半を占めており、かつ邦画興行収入上位作品(2001~2020年)のランキングでもトップ10を独占している状況を紹介。「やや偏った市場環境になっている」とみずほは指摘している。
資料の内容は全て、同社のWebサイトからPDF形式で無料ダウンロードが可能だ。
2050年にメタバースが及ぼす分析レポートも
また同社では、「2050年の日本産業を考える ~ありたき姿の実現に向けた構造転換と産業融合~」と題したレポートも別途公開している。IT関連(エレクトロニクス、通信・メディア、IT)や電力、自動車など、8つの産業について、2050年までに起こる変化を予想し、各産業で必要になる動きを考察したもの。
IT関連(エレクトロニクス、通信・メディア、IT)の資料では、メタバースの与える影響にフォーカスを当てて、45ぺージに渡り日本企業が取るべき戦略を紹介。例えば、エレクトロニクス分野では「2050年には、PCやスマホが他の端末に完全に置き換えられてしまう可能性がある」などと指摘している。
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