新連載 清水亮の「世界を変えるAI」
まさに「世界変革」──この2カ月で画像生成AIに何が起きたのか?(2/5 ページ)
実際、この直前まで、同様のものはシリコンバレーのスタートアップである「Midjourney」が話題をさらっていた。MidjourneyはDiscordで言葉で指示するだけで画像を描いてくれるサービスで、これによって描かれる絵が非常に良くできているということで大きな話題になっていたのだ。
Midjourneyの利用料金は月額20ドル程度とネットサービスにしては高い方だ。しかし当代一の画像生成AIを使えるとあって非常に人気を呼んでいた。
一般公開に先立ち、Stable Diffusionを開発した英国のスタートアップ企業Stability.AIは、Stable Diffusionのデモンストレーションとして「Dream Studio」というサービスを発表。こちらはポンド立てで、やはりネットサービスとしては高価な価格設定で提供していた。
普通に考えれば、Stable Diffusionのように、高い収益を生むサービスの根幹を成す部分、すなわち画像生成AIの設計図にあたるソースコードや、その学習済みモデルを公開することは経済合理性に反するような気がする。
実際、「本当は何カ月もAIを一般公開しないのではないか」という懸念を持つ人も少なくなかった。そもそも画像生成AIは、学習するだけで数千万円から数億円規模のGPUパワーを必要とする。何億円もかけて学習したAIを、無償で公開するというのはちょっと尋常なことではない。
しかしそれでも敢えて公開に踏み切ったのは、Stability.AIが画像生成AIの可能性を単なる「面白いAI」を大きく超えるという目論見があったからだろう。
そして「世界変革」は実行され、実際に想像を絶するスピードで世界は変革を始めた。そのスピードは、とても追いきれないほどである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
清水亮の「世界を変えるAI」
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
-
10
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR