なぜ? 突如浮上した「NTT法」見直しを巡る、NTTと通信3社の対立 その理由を整理する(3/5 ページ)
競合はNTT法廃止に「断固反対」
それら見直しが進むことで、NTT法は役割を終えることから必然的に廃止される……というのがNTT側の見解である。だがそうしたNTTの姿勢に猛反発しているのが、KDDIやソフトバンク、楽天モバイルといった競合の通信事業者や、ケーブルテレビなどの地域通信事業者、一部自治体など180者。これら180者は2023年10月19日、NTT法の廃止に反対する要望書を自民党や総務省に提出している。
反発する理由はNTT、ひいてはNTT東西が“特別な資産”を持つためだ。NTT東西が持つ公社時代に整備したインフラの多くは、いわば“国のお金”で整備されたもの。競合らの説明によると、各省庁のWebサイトなどから算出した設備投資額は25兆円、現在の貨幣価値では40兆円に上るとのことで、民間企業には構築が難しい規模だという。
それだけ圧倒的な資産を持つにもかかわらず、なし崩し的にNTT法が廃止されてしまえばNTTに対する規制がなくなり、非常に多くの問題が起きるというのがNTT法の廃止に反対する理由となっている。中でも競合が最も懸念しているのは、NTTグループの再統合であろう。
元国営のNTTは事業規模が非常に規模が大きかったことから、通信市場競争加速のため政府が分離・分割を進めた経緯がある。実際1988年にNTTデータ、1992年にNTTドコモを分社化しており、1999年にはNTT自体が現在のNTTとNTT東西、そしてNTTコミュニケーションズの4社に分割されている。それゆえNTT法にもNTT東西の業務範囲やNTTグループの合併認可に関する規定が盛り込まれており、自由に再統合統合できないようになっている。
だがNTTは2020年、電気通信事業法の禁止規定がないことなどを理由に、突如何の議論もなくNTTドコモの完全子会社化を打ち出した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
9
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR