「入賞作品の著作権は主催者が取得」──生成AIアートコンテストが物議 ワコム協賛の記述も削除に【追記あり】
大阪市の学校法人が主催する、生成AIアートのコンテストが物議を醸している。規約には「入賞作品の著作権は主催者に帰属する」と記載。さらに募集ページの公開当初、協賛社にワコムの記載があったため、ネットではワコムに対する批判の声も上がっている。
コンテストは、画像生成AI「にじジャーニー」やCopilot搭載のイラスト生成機能などを使って制作した、モノや動物などの“擬人化イラスト”を募るもの。全国の高校生・高専生が対象で、入賞者にはAmazonギフトカードなどの賞金・賞品もある。
主催の清風明育社は、コンピュータ専門学校「清風情報工科学院」を運営する学校法人。他ににじジャーニーの提供元や大阪府教育委員会などが協賛しているという。また、公式サイトには協力先として日本マイクロソフトの名前を記載している。当初は協賛にワコムも記載していたが、5月13日にネット上で批判の声が大きくなった後、同日中に記載がなくなった。
清風明育社は、コンテスト開催の背景について「(生成AIは)有料利用が前提とされることが多いため、若年層は手が出しにくい」「無料で利用できる高品質な生成AIアートのツールに触れることが、進路選択・職業選択において価値ある体験になる」と説明していた。
一方コンテストに対してはいくつかの批判も。まず「入賞作品の著作権は主催者に帰属する」点については「成果物を奪うつもりか」という批判が見られた。また、協賛社一覧にワコムの名前があったことから、同社に対し「クリエイター向けに商売をしているのに、客を舐めている」と批判する声もあった。
このためか、5月13日午後6時ごろには規約を改定。「入賞作品の著作権は主催者に帰属する」には取り消し線が入った。また、協賛社一覧からワコムの名前も消えた他、問い合わせフォームに「※本コンテスト参加に関するお問い合わせ以外のご意見に関しては、返信できない場合がございます」との文言を追加した。
ITmedia NEWSがワコムに対して詳細を問い合わせたところ、少なくとも電話をした担当者は協賛について把握していなかったといい、主催者側による手違いの可能性もあるとする回答があった。ワコムに対しては、追加で情報があった場合、改めて取材する。
清風情報工科学院に対しても、当初あった「入賞作品の著作権は主催者に帰属する」記載の意図やその修正、協賛社一覧からワコムを消した意図を問い合わせている。返信があり次第追記する。
清風情報工科学院「コメント差し控える」
清風情報工科学院はITmedia NEWSによる一連の問い合わせに対し「コンテストの中身に集中したく、運営についてはコメントを控えたい」と回答した。コンテストの中止は検討しないという。
【追記:2024年5月14日午前11時13分】清風情報工科学院のコメントを追記しました。
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