ファンティアのモザイク問題、警察の「刑法175条」指摘が発端 「なぜ最初に言わなかった」の声も……2次元規制は撤回
クリエイターやコスプレイヤーなどの創作活動を、ファンが資金支援できるプラットフォーム「Fantia」(ファンティア/運営:虎の穴)は6月25日、5月から混乱が続いていた、成人向けコンテンツのモザイク基準厳格化についての経緯をXで公表した。
当初は「関係諸機関」からの「法的指導」があったとのみ公表していたが、具体的には、警察から刑法175条(わいせつ物頒布等の罪)に該当し得るとの指摘を受けていたという。その後、改めて確認したところ、指摘対象は実写コンテンツだったことが判明。2次元コンテンツへの新基準導入を正式に撤回した。
「関係諸機関」は「警察」 「摘発リスクを考慮し緊急発表」
ファンティアは5月19日、「関係諸機関」からの法的指導があったとし、投稿作品のモザイク基準の厳格化。過去に投稿した作品も含め、6日後の25日に適用すると通告していた。
過去作品への遡及適用や6日間という短い猶予を一方的に通告したため、クリエイターから「対応不可能」との反発が噴出。5月29日に暫定的に旧基準へ戻したが、経緯は伏せたままだった。
6月25日に公表された経緯によると、法的指導を受けた「関係諸機関」は警察で、一部コンテンツが「刑法175条のわいせつ物頒布等の罪に該当し得る」との指摘を受けたという。
指摘対象はすべて実写コンテンツだったが、刑法第175条は「一般的に実写コンテンツと非実写(2次元)コンテンツのいずれにも適用される」ため、「コンテンツ全体を改善しなければ、指摘を受けた違法の可能性を払拭できない」認識し、摘発リスクを考慮して「緊急性をもって発表した」と釈明している。
警察からの指摘は「実写を念頭に置いたものだった」→2次元は撤回
だが改めて警察に確認したところ、違法の疑いがあると指摘されたコンテンツは「実写を念頭に置いたもの」だったと分かり、2次元コンテンツの審査基準は従来通りを維持することに方針転換した。
実写コンテンツには新基準を引き続き適用し、逸脱する既存コンテンツがあれば個別に修正を依頼する。同社はガイドラインはあくまで「自主規制基準」であり、法的リスクの完全な排除を保証するものではないとした。
同社は「緊急性と重大性を重く捉えるあまり、一律で厳しい規制を強いる形となった」と謝罪した。今後の運営基準は「専門家の助言を得ながら、自主的かつ独立した判断のもとで決定する」としている。
「なぜ最初から説明しなかったのか」……刑法175条への批判も
SNSでは、当初「関係諸機関」とぼかしていた指導元が警察だったことに「なぜ最初から説明しなかったのか」との批判が集まった。「最初にこの説明があればここまでの混乱にはならなかった」との声がある一方、「一度離れたクリエイターは戻らない」との不信感も根強い。
また今回の一件は、刑法175条そのものへの批判にも波及。警察の非公式な指摘一つでプラットフォームが過剰な自主規制に走る構造的な問題があるとの指摘がSNS上で広がり、法改正を求める声も上がっている。
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