観測史上最古の巨大ブラックホール発見 宇宙誕生から6億7000万年ごろの天体 日本のすばる望遠鏡も貢献(1/2 ページ)
2023年に打ち上げられた「ユークリッド宇宙望遠鏡」を運用する国際チームが、31個のクエーサー(周囲の物質を飲み込み輝く巨大ブラックホール)を新たに発見した。うち2つは、宇宙が誕生してから6億7000万年ごろの天体で、これまでに知られる最古のクエーサーの記録を更新。初期の宇宙においても成熟したクエーサーが存在することを示す重要な発見という。
クエーサーの輝きは銀河全体を上回る場合もあり、初期の銀河やブラックホールがどう生まれ成長したかを示す手がかりになる。これまでも探査が続けられていたが、観測性能の限界から遠方での発見数は限られていた。
しかし広い視野と赤外線を高感度に観測できる性能を持つユークリッド宇宙望遠鏡の登場により、探査効率が向上。さらに日本の国立天文台の「すばる望遠鏡」で取得した可視光での観測データを組み合わせることで、新たなクエーサーの発見に至った。なお、ユークリッド宇宙望遠鏡はまだ1年半分のデータしか蓄積できておらず、今後の調査が進めばさらなるクエーサーの発見も期待されるという。
ユークリッド宇宙望遠鏡を運用する国際チームは欧州15カ国に加えカナダ、日本、米国など300以上の研究機関から2000人以上の研究者が参加。日本からも早稲田大学高等研究所の尾上匡房氏や愛媛大学先端研究院宇宙進化研究センターの松岡良樹准教授が参加しており、すばる望遠鏡のデータも提供されている。
今回の研究結果は天文学専門誌「Astronomy and Astrophysics」に7月6日付で掲載された。
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