法務省、「ラヴ上等」とのタイアップ中止 「当初の意図を全うすることが難しい」

 法務省は8月21日、米Netflixの恋愛リアリティーショー「『ラヴ上等』シーズン2」と「更生保護」の取り組みとのタイアップを取りやめると発表した。タイアップを巡り、犯罪被害者に不快感や割り切れない思いを抱かせるのではないかといった批判が多く寄せられたことなどを受け、更生保護の取り組みを広く知ってもらうという当初の意図を全うすることが難しいと判断したという。

タイアップポスター(出典:法務省プレスリリース)

 更生保護は、国や自治体、保護司などの民間ボランティア・団体が協力し、犯罪や非行から立ち直ろうとする人を地域社会で支える取り組み。法務省は5日、同番組と更生保護の取り組みがタイアップし、ポスターを作成したと発表していた。

 「ラヴ上等」シーズン2は、8月4日からNetflixで独占配信している元不良の男女たちによる恋愛リアリティーショー。恋愛だけでなく、過去の後悔や償い、仲間との絆などを描く。

 同番組を巡っては、11日配信の第5話で、出演者の一人が過去に「人に火をつけたことがある」と明かした場面が話題となり物議を醸していた。Xを始めとするSNSでは「犯罪行為を武勇伝のように語らないでほしい」「被害者の傷がより深まるのでは」といった趣旨の批判が相次いだ。

 法務省は当初、出演者が過去の罪や生きづらさと向き合い、周囲との関わりを通じて成長する姿が、更生保護のメッセージ「人は変われる。一緒なら。」と通じるとしてタイアップを実施した。更生保護への理解を広げる狙いがあったという。

 21日の発表では、今回のタイアップについて、犯罪や非行そのものを肯定したり、過去の行為を美化・軽視したりする意図はなかったと説明。一方、犯罪被害者への影響を懸念する意見に加え、更生保護に協力する民間ボランティアからも心配の声が寄せられたことなどを踏まえ、取りやめを決めたとした。

 法務省は今回の判断について、番組出演者を含め、「生きづらさを抱える方々が直面する困難や、過去に罪を犯した人の更生への取組を否定するものではない」としている。

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