NISA口座「もぬけの殻」に 不正アクセス被害者らが証券4社に原状回復求め調停

 不正アクセスで証券口座を乗っ取られ、保有する有価証券を勝手に売却されたとする79人が8月27日、大手証券会社4社に対し、原状回復を求める民事調停を東京簡裁に申し立てた。同日、都内で記者会見した被害者らは「口座から一銭もなくなっていた。もぬけの殻だった」などと訴え、早急な対応を求めた。

 4社はSBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券。「被害者の会」の代理人弁護士によると、被害を訴える人が現れ始めたのは2025年3月ごろ。証券会社に電話したもののすぐにはつながらず、売却が続いたケースもあった。申立書では、不正アクセス後の取引は利用者の意思を反映しておらず、証券会社は記録を修正する義務があるとした。

 少額投資非課税制度(NISA)に使用していた証券口座が乗っ取られ、約3000万円の被害に遭ったという男性(78)は「通常の約400倍の回数の取引がされていたのに、制限がかからなかった。システム運営に問題がある」と訴えた。

 証券口座乗っ取りを巡っては、一部の被害者がSBI証券を相手取り、被害額の全額補償を求める訴訟を東京地裁に起こしている。

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