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“コネクテッドカー”はGoogleやMetaにどれだけ情報を送っている? 21車種30アプリを調査
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2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2
米ノースイースタン大学に所属する研究者らによる、国際会議「IMC ’26」で採択された論文「Automatic Transmission: An Empirical Study of Data Privacy in the Connected Vehicle Ecosystem」は、コネクテッドカーにおけるデータプライバシーの実態を調査した研究報告だ。
コネクテッドカーと呼ばれる自動車は、走るスマートフォンと呼ばれるほど多機能になり、常にインターネットと接続されている。便利になる一方で、リアルタイムの位置情報など、プライベートなデータがどう扱われているのかという懸念が高まっている。
研究チームは、自動車21種と、車両と連携するスマホアプリ30種類を対象に、実際のデータ送信の実態を調査した。
車両の通信を調べた結果、テストした21台中19台が、広告やデータ分析、地図・ナビ、音楽配信、CDN、クラウドなどを行う第三者企業(サードパーティー)へ何らかのデータを送信していることがわかった。送信先の企業としては、Google(13台)、Amazon(12台)、Spotify(8台)、Microsoft(6台)、Meta(3台)などが挙げられる。
さらに、11台に対して、電波を遮断する特殊なテントを使って携帯電話回線(セルラー通信)を物理的に遮断する実験を行ったところ、一部の車は自らWi-Fi回線に切り替え、追跡業者へデータを送り続けようとする挙動を見せた。
次に、自動車メーカーが提供するアプリを分析した結果、30のアプリのうち7つが、車両識別番号(VIN)、メールアドレス、電話番号、位置情報の機密データのいずれかを、第三者企業へ送っていた。
車両識別番号は車ごとに固定されているため、これが個人の連絡先などと結びつけられると、ネット上での行動履歴と紐付けられ、ユーザー追跡が可能になってしまう。
研究チームがこの調査結果を17の自動車メーカーに報告したところ、3社からは返答がなく、回答した14社は観測されたデータ送信はサードパーティーとのサービス契約の範囲内だと説明した。
総じて、ソフトウェアで制御される車両のデータ管理は消費者の責任とする傾向が見られた。現状のシステムでは、消費者はプライバシー上の懸念があっても規約に同意するか、リモートスタートなどの機能を諦めるか、あるいは車そのものの使用をやめるという選択を迫られている。
ただし、ホンダだけは指摘を受けてデータの削除を要請し、位置情報の送信を停止するようアプリを修正する対応をとった。
Source: Zagson, N., Gillespie, S. E., Veara, J., Patel, D., Choffnes, D., Mislove, A., Ranganathan, A., Sapiezynski, P., & Wilson, C. (2026). Automatic Transmission: An Empirical Study of Data Privacy in the Connected Vehicle Ecosystem. In Proceedings of the 2026 ACM Internet Measurement Conference (IMC ’26). ACM. https://doi.org/10.1145/3777912.3839795
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2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。
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