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» 2019年01月21日 10時00分 公開

もっと小さく、もっと便利に カシオが新型スマートウォッチ「WSD-F30」で目指したこと (2/2)

[山本敦,PR/ITmedia]
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バックライトの色を変更できるのは「星を見るため」

 「マルチタイムピースモード」では、モノクロ液晶のみを使用し、時刻やセンサー情報を表示しながら1カ月の使用が可能となっている。通常のデジタル時計と同様、暗い時に画面を見るにはバックライトが必要となるが、F30では有機ELディスプレイを光らせることでバックライト代わりにしている。なお、有機ELのバックライトは発光の色を白、赤、緑の3色から切り替えられる。その理由について商品企画担当の岡田氏は「例えば真っ暗な屋外で天体観測を楽しむ際、白い光に目が慣れると星が見えにくくなります。夜空の下でも星が見やすいように、時計のバックライトを赤に変更できる機能を持たせてみました」と説明する。

バックライト発光の色を白、赤、緑の3色から選択できる

 さらに「有機ELディスプレイは、明るさと消費電力のバランスを妥当な値に追い込むための作り込みには時間をかけてきました」と南氏が語る。回路の駆動を制御するメインCPUには消費電力の低い新たなICチップを選択し、さらにセグメント液晶の駆動をコントロールするサブCPUを別途載せ、全体で無駄な電力消費を細かくカットする回路構成とした。この辺りにはカシオがデジタルカメラの開発から得た「秘伝のたれ」と呼ぶべきノウハウも生きているそうだ。

スタンドアロンでできることが増えた

 Wear OSはもともとスマートウォッチをスマートフォンとペアリングして使うことを想定して作られたオペレーティングシステムである、PRO TREK Smartのように地図データをダウンロードして、GPSトラッキングをオフラインでも使うデバイスは想定していない。このため、機能の作り込みにも試行錯誤の時間をかけてきたという。ソフトウェアの開発を担当する田中氏に聞いた。

ソフトウェアの開発を担当する田中氏

 「最新のWear OSではバックグラウンドでのセンサーへのアクセスが制限されています。PRO TREK Smartが提供するオフライン地図表示機能は、表側で地図アプリを動かしながら、バックグラウンドで動くセンサーの情報を取得する必要があります」(田中氏)

 F30では、これを実現するために、ある工夫を盛り込んだ。「スマートフォンでアプリなどのデータをダウンロードしている最中に、通知バーに進行状況を表示できる機能をご存知でしょうか。この仕組みを使って本来はバックグラウンドに回ってしまうタスクをフォアグラウンドのタスクとして置き換えることで、バックグラウンドでもセンサー情報が取得できるWear OS搭載のスマートウォッチを実現しています」

 地図機能と同様の使い勝手を実現するためには、他のアプリもそれぞれに作り込みが必要なのだという。ロケーションメモリーなど、PRO TREK Smartシリーズが搭載するカシオ純正アプリについてはWear OSに合わせて正しく動作するよう、アップデートのたびにきめ細かなチューニングを行なっている。

 またカシオではスキーアプリの「Ski Tracks」や釣りアプリ「Fishbrain」、スイマー用の「MySwimPro」などスポーツやアウトドアレジャーに最適なアプリを「注目アプリ」とし、PRO TREK Smartにダウンロードして手軽に使えるように紹介している。ここに集まるパートナーのアプリについてはベンダーと綿密な連携を取りながら、カシオのPRO TREK Smartをリファレンスにスタンドアロン使用時の操作性を検証する取り組みを行っている。

スキーやスノーボードの滑走データを記録できるアプリ「Ski Tracks」

 オフライン地図とGPS機能をさらに長い時間使える「エクステンドモード」もF30に初めて採用された新機能だ。1回フル充電にすると最大3日(※)のアクティビティの間は充電せずに地図表示やGPSの記録ができるというもので、時計の状態としては通常モノクロ画面で時刻とセンサー情報を表示し、ボタンを押した時にだけカラー地図に切り替わる。スマートフォンとの通信を行わないスタンドアロンの駆動モードを洗練させ、駆動時間の延長を実現した。あらかじめスケジュールを入力しておくと、その時間にあわせて自動的に電力消費を抑える機能も搭載している。

※:GPSによる位置情報記録、地図表示を1日8時間、連続3日間行った場合(使用環境によって変動します)

 エクステンドモードのふるまいについても、やはり専らディスプレイの制御に当たるサブCPUを乗せたことによるパワーマネージメントが貢献しているという。南氏の回路設計のチームと田中氏のソフトウェア開発のチームによる息の合った連携のたまものといえそうだ。

 その効果は前述のマルチタイムピースモードで数字にはっきりと表れている。スマートフォンとの通信、および有機ELのカラー表示の両方をオフにして、セグメント液晶だけの表示にするマルチタイムピースモードでは、電池寿命が約1カ月にも延びるという。南氏は「必要ない時には表示をオフにして、情報も取得しません。使い勝手を損なわないレベルで消費電力を下げることを目的にシステムの仕様をとことん詰めました」と振り返る。

スマートデバイスと腕時計のノウハウの集大成

標準のカラーバリエーションは3色

 PRO TREK Smartシリーズの最新モデルは、ユーザーから寄せられた声に対して真摯(しんし)に向き合いながら、カシオの腕時計やデジタルデバイスの開発に長年携わってきたエキスパートたちが丁寧に作り上げた集大成といえる。その抜群の安定感はきっと、WSD-F30を腕に装着した瞬間に多くの方が実感するに違いない。

 アウトドアツールとしての完成度の高さは申し分なく、存在感をむやみに象徴しないスマートなサイズ感も気持ちいい。スマートフォンからのメールやLINEの通知を手元でさっと確認できるなど、ビジネスパーソンも普段着感覚で楽しめる。最先端のスマートデバイスとトラディショナルな腕時計の“いいところ”が幸せな出会いを遂げた、多くの方におすすめしたくなるスマートウォッチだ。

 岡田氏は「新製品の発売後もPRO TREK Smartを多くの方々に体験していただき、寄せられた声を糧に使い勝手や機能をどんどん良くしていきたい」と話していた。最新のPRO TREK Smartもまた、長く愛せる名機となりそうだ。

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年2月20日

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