Apple、「iPhone 12」はペースメーカーなどから15センチ以上離すようサポートページで注意喚起

[ITmedia]

　米Appleは1月23日（現地時間）、「iPhone 12」シリーズと「MagSafe」に関する英語版サポートページを更新し、これらの製品はペースメーカーやICD（植込み型除細動器）から15センチ以上（無線充電中の場合は30センチ以上）の距離を保つよう勧める文章を追加した（本稿執筆現在、日本語版はまだ更新されていない）。

下線部分が追加されたテキスト

　このサポートページはiPhone 12発表後の昨年10月28日に公開されたもの。「iPhoneは磁石のほかにも、電磁場を生じる部品や無線送信機を内蔵しています。こうした磁石や電磁場が、ペースメーカーや除細動器などの医療機器に干渉するおそれがあります」が、「以前のiPhoneモデルと比べて医療機器への磁気干渉リスクが高まることは予測されていません」となっていた。

　この更新を報じた米MacRumorsは、今月初旬発表の医療専門誌HeartRhythmの記事を紹介した。この記事によると、iPhone 12をICDを植え込んだ患者で相互作用のテストをしたところ、iPhone 12を左胸部のICDに近づけるとICDが停止する現象が複数回確認されたという。HeartRhythmは、ICDを植え込んだ患者がiPhone 12を胸ポケットに入れて携帯することは、救命療法を阻害する可能性があると警告している。

ICD（画像：Zenhausern & Partner）

　iPhoneとその関連製品の医療機器への干渉については、iPhoneユーザーガイドの「iPhoneの安全性に関する重要な情報」に説明がある。