投資の運用益が非課税になるNISA(少額投資非課税制度)について、政府与党は投資額、上限枠ともに拡大する方向で最終調整に入った。各社が報じた。近く公表する2023年度税制改正大綱に盛り込む。
現在の制度では、一般NISAが23年、つみたてNISAが42年までの時限措置。報道によると、新しいNISAは24年に新制度として用意し、現行制度とは分離して取り扱う。
つみたてNISAは現行の年間40万円から3倍の120万円に、一般NISAは名称を「成長投資枠」と変更し2倍の240万円にする方針。つみたてと成長投資を同時に利用できるようになる。
また富裕層に恩恵が偏るのを防ぐため、生涯の投資上限を1800万円、うち成長投資枠を1200万円とする方針だという。従来は、つみたてNISAが最大800万円、一般NISAが最大600万円だった。
ネットでは、新制度について高く評価する人が多い。一方で「毎月10万円の投資は難しい」「生涯投資となると、途中で上場廃止なども起こる。どう対応するのか」と課題を挙げる声もある。
なお生涯投資上限1800万円について、「老後2000万円問題で出た2000万円に足りない」という声もある。金融庁の資産運用シミュレーションによると毎月10万円を積み立て、年率3%で運用すると、13年7カ月で2000万円に達し、うち投資額は1630万円となっている。また過去の株式投資利回りに近い6%でシミュレーションすると、11年7カ月で2000万に達し、うち投資額は1390万円となる。
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