Google初の折りたたみスマホ「Pixel Fold」を使ってわかったこと 手にしっくりくる“横”の魅力(4/4 ページ)
気になってしまったポイント
少し気になったポイントもお伝えしたい。まずは内側ディスプレイのフチだが、最近の折りたたみスマホからすると結構太い。熟成を重ね、狭額縁を手に入れたZ Foldシリーズと比べると野暮ったいと感じる人もいるだろう。ただ、実際に使ってみるとフチを持つことで取り回ししやすかったり、個人的にはそこまで悪い印象はなかった。ここらへんは完全な好みだろう。
カメラアプリにも気になるところがある。せっかくの大画面なので内側ディスプレイで撮影しようとすると、めちゃくちゃクロップされてしまう。設定を見ると、「画面に合わせて切り抜き」というモードが最初から設定されていた。これが有効だと、本来4:3の1200万画素が、3:4の560万画素になってしまう。広い画面で撮影できるのはメリットかもしれないが、外側ディスプレイを使うときの画角と全然違って混乱するので、「画面全体」に変えることをオススメする。
大画面向けのUIを用意したアプリも、やはりまだまだ少ない。スマホ向けのUIであっても、横向きで全画面表示できるものは一部に限られる。試したところTwitter、Facebook、Instagram、Insta360、楽天市場などは、左右に黒帯が付いた状態で表示される。とはいっても、iPadでも専用アプリがないケースも多いので、大画面用にUIを作り直す必要があるかはそのアプリ次第だとは思う。スマホUIをそのまま横画面に“引き伸ばす”ケースもあるだろう。
あと、ライバルと比べて見劣りする部分があるのも事実。例えば、Galaxy Z Fold 4は専用のスタイラスペンが使えるが、Pixel Foldは対応していない。1ドル128円ぐらいと今の為替からすると割安なレートで値付けされているPixel Foldだが、Z Fold 4の国内価格も実はほぼ同じ(Z Fold 4のドコモ版は24万9700円、Pixel Foldは同25万2890円)。世代を重ねて洗練されてきたモデルなのを考えると、Galaxyの方に魅力を感じる人がいても不思議ではないだろう。
隠し玉はまだある
とはいえ、短期間ではあるものの、Pixel Foldを触った感じは総じて好印象だった。やはり、閉じるとスマホ、開くと横画面のタブレットというのは、切り替えとして分かりやすいし、外側ディスプレイのアスペクト比が現実的なおかげで、閉じての使い勝手がとても良かった。ただ、もう少し軽ければベストではあるが……。
それに、Googleストアのクレジットが5万2000円分付くとはいえ、25万円を超える商品なので、持ち運べる大画面に相当な魅力がない限りなかなか食指は動きづらいだろう。とはいえ、大画面のUIに対応したアプリが今後増えてくれば、魅力は着実に高まってくる。そのためには、Androidタブレットが市場として育っている必要がある。Googleにはぜひ頑張って欲しいところだ。
また、2つの画面を持つことを生かした提案があると「タブレットではなく折りたたみスマホを選ぶ」という動機付けにもなってくる。そこで筆者がひとつ期待しているのが、「Dual Screen Interpreter Mode」(2画面通訳者モード)だ。
いわば、“リアル字幕”のような機能で、Pixel Foldの内側/外側ディスプレイを使い、内側をユーザー自身、外側を相手に見える状態でGoogle翻訳を使うと、自分が発した言葉を相手の言葉に翻訳して外側のディスプレイに表示してくれる。相手の言葉は、同じく翻訳されて内側のディスプレイに表示されるので、対面でもスムーズに会話ができるとしている。
これはまさしく折りたたみスマホだからできる芸当だろう。画面に表示されるので、ガヤガヤした外側でも普通に使えそうだ。この機能、すぐには使えず秋ごろでの対応とアナウンスされているが、こういったフレキシブルなパネル、あるいは2画面を生かした機能がもっと増えてくると、今までのスマホにはなかった、折りたたみならではの新しい魅力がもっと増えてくるだろう。
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