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商用利用OKの画像生成AI「Emi」公開 クリエイターと対話して開発、無断転載画像不使用

» 2023年09月27日 16時29分 公開
[ITmedia]

 「AIいらすとや」など、権利クリアな画像生成AIを開発してきたAI Picasso社は、アニメ・マンガ風のイラストを生成できる画像生成AI「Emi」(Ethereal master of illustration)を9月25日に無償公開した。

 Stable Diffusionベース。追加学習で無断転載画像を学習させておらず、権利がクリアな点が特徴。商用利用も可能だ。

画像 「Emi」の生成画像の例
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 Stable Diffusion XL 1.0と NVIDIAのGPU「H100」に、同社のノウハウを組み合わせて開発。最近の画風になるよう調整した。

 追加学習に「Danbooru」などの無断転載サイトを使っていない。クリエイターの意見を聞きながら開発したという。

 同社の従来のモデルと異なり商用利用可能にした。画像生成AI普及に伴い、創作業界に悪影響を及ぼさないようマナーを守る人が増えてきたことや、他の画像生成AIが商用可能な中、非商用ライセンスで提供する実効性がなくなってきたことが理由という。

画像 Manga Diffusionの生成画像の例

 また、パブリックドメインの画像や著作権者から学習を許可された画像だけを学習した、クリーンな画像生成AI「Manga Diffusion」の概念実証版も公開した。「表現力の限界」から、技術上可能であることの証明としての提供にとどめているが、今後「CC-0」の3Dモデルなどを用いてクリエイターにとって使い勝手が良いモデルを開発してく計画だ。

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