日本生命、スペースX投資で莫大利益は本当か 総代会で質疑白熱 「未公開株」に積極姿勢
日本生命保険は6月2日、株主総会にあたる定時総代会を大阪市内で開催した。社員(保険契約者)代表の総代からは、同社が話題の米Space Xに投資していたとの一部報道について質問があった。同社側は運用の個別銘柄については明言を避けたが、「海外のベンチャー(新興企業)投資は、長期運用という本社の特性が生きる資産だ」とし、今後も未公開株を含めた投資に注力する考えを示した。
Space Xは米実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業。6月12日に新規株式公開(IPO)し、米ナスダック市場に上場した。11日には株式の公開価格を1株135ドル(当時約2万1600円)に決定し、調達額は世界のIPOとして過去最大の約750億ドル(同約12兆円)となった。
一部報道は、日本生命が10年以上前からSpace Xに投資しており、今回のIPOによって1000億~5000億円規模の運用収益を得る見通しとなったとの内容だった。日本生命は保険契約者からの保険料を運用する機関投資家であり、Space Xへの投資は運用収益を確保するための純投資の一環とみられている。
この日の総代会では、総代のある男性が、日本生命がSpace Xへの投資で大きな運用収益を得る見込みとの報道内容についての確認と、まだ知られていなかったSpace Xに投資を行った経緯について質問した。
日本生命側は「運用者の守秘」などを理由にSpace Xへの投資が事実かどうか明言しなかったが、「当社では過去より、いわゆる未公開株投資にはかなり積極的に取り組んでいる」と強調。未公開株投資を1970年代から行っていることも説明した。
さらに、「Space Xに代表されるようなベンチャー投資については、欧米のベンチャーキャピタル(VC)を通じて投資している。長年のリレーションシップ(結びつき)を通じ、世界トップクラスの運用者へアクセスするルートをつくっている」と述べた。
こうした説明を受け、質問した男性は「(運用で)大きなプラスが出ている印象だ。インフレもあるし、保険加入者が『もうかった』と思える増配や配当があってもいいと思う」と要望した。
一方、日本生命側は投資によるさまざまなプラス・マイナスなどを総合した結果が配当につながる、とのスタンスを示している。一連の質疑では、海外のベンチャー投資について「ハイリスク・ハイリターンの側面があるが、運用者の厳選、投資先の分散投資などに注意を図りながら注力したい」と述べていた。(井上浩平)
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