人体通信の実用化に成功──松下電工が販売開始
松下電工は9月13日、人体を通信ケーブル代わりに使う人体通信装置の実用化に成功したと発表した。まず対面販売用計量プリンタへの商品データ入力装置として、計量器メーカーへの販売を始めた。電極に指を触れるだけでデータ通信が可能な手軽さや、信号が外部に漏れないセキュリティ性などをアピールし、各種システムへの導入を進めていく。
同社は2001年、人体通信の基本技術を開発(関連記事参照)。その後改良を進め、通信速度を1.2Kbpsから3.7Kbpsへ向上させるとともに、耐ノイズ性を高めるなどして実用化にこぎ着けた。申請中を含め300件の特許を取得している。
計量器メーカーの寺岡精工(東京都大田区)に6月から販売を始めた。寺岡精工は、食品などの対面販売用計量プリンタに組み込んで発売する。販売員は専用リストバンドを装着し、情報を埋め込んだ商品タグに指で触れると、リストバンドが情報を蓄積。さらにプリンタのリーダーを触ると、商品名やグラム単価などの商品情報を呼び出すことができる仕組みだ。
電極に触れるだけでデータ通信が可能なため、配線やワイヤレス送受信機などを設置する手間が省け、信号を傍受される危険性も少ない。人体側の基板サイズは12×12ミリ。小型かつ低コストに通信システムを構築できる点も特徴だ。人体を流れる電流は500μアンペア。体脂肪計と同じで安全だとしている。
新製品は人-機械の通信だが、人-人の通信も可能。オフィスや家庭の入退室管理、電子マネーシステム、病院での患者特定システムやアミューズメント用途など、各種分野への展開を目指す。
新製品は、「自動認識総合展」(9月15-17日、東京ビッグサイト)と「CEATEC」10月5-9日、幕張メッセ)に出展する予定。
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