GoogleはTwitterを買収するべきだ――しないだろうが(2/2 ページ)
GoogleはFacebookに対抗するために、Twitterを買収する必要があると一部の専門家は主張している。しかし、GoogleはTwitterなしでも成功しており、買収は不要だとの見方も。
Twitter創設者のエバン・ウィリアムズ氏とビズ・ストーン氏は以前、BloggerをGoogleに売却して退社した。COO(最高執行責任者)のディック・コストロ氏(新CEOに就任)もFeedBurnerで同様のことをしたとバテル氏は指摘する。
「彼らは虎の尾をつかんだ。つまり、自分たちの名をビジネス史に刻むような、永久に残る独自の功績を作り上げるチャンスを得た。このチャンスは逃しがたい。既に1つか2つの実績を積んでいればなおさらだ」
専門家は、GoogleはTwitterを買収しなければ、ソーシャルネットワークにおいてFacebookの残したかけらしか得られないことになる恐れがあるとしている。一方で、Googleはうまくいっている、あるいはTwitterは身売りしないと反論する専門家もいる。
ソーシャルネットワーキングにおける力についてはさておいて、Twitterは広告収入の稼ぎ頭になるため、Googleは同社を買収するべきだ。
TwitterはPromoted Tweets、Trends、Accountsに10万ドルの広告料を課している。報道によれば、Starbucksなどの大手の広告主がTwitterブームを利用しようと列をなしているという。
Googleの中核事業はインターネットコンテンツへの広告配信だ。Twitterがマネタイズできると分かった今、同社はGoogleの最大のターゲットになるはずだ。
調査会社IDCによると、Googleのモバイル広告市場におけるシェアは約21%。このセクターを制したとは到底言えない。Twitterは独自のモバイルアプリやサードパーティー開発者のエコシステムを持ち、今想像し得る以上に収益のポテンシャルはありそうだ。
だからこそGoogleはTwitterを買収するべきだ。しかし、Promoted Tweetsが必ずしもTwitterに利益を約束するものではないと考える人もいる。
Twitter上で1万件の広告キャンペーンを実施してきたAd.lyのアーニー・ガロブ−シンCEOは、Twitterプラットフォームの可能性を信じている。
だが同氏は、Twitterの広告プログラムはスケールしないため、最適な解とは思えないとしている。広告主はTwitter.comのトレンドセクションにリンクを1つ載せるために10万ドル払わなくてはならないと同氏は言う。
同氏は、Twitterは広告主に対し、いいコンテンツを投稿してファンを獲得してから広告を出す権利を獲得するよう求めているため、新たな課題が生まれると指摘する。結局はこれは受け入れられないと同氏は確信しているという。
「Googleは広告主に、SEO(検索エンジン最適化)をマスターしてからでなければAdWordsを出稿できないと言っているだろうか? NBCは広告主に、エミー賞を取れるようなドラマを書いてからでなければスポット広告を出せないと言っているだろうか? (広告主が)メディアにお金を払う上で重要なのは、ほかの誰かが既に、ターゲットに合致する多数の熱心な視聴者を引きつける作品を作っているということだ」
それでもGoogleは、Twitterをマネタイズする新たな広告手法を見いだせる才能を十分に持っている。
シュミット氏が、Twitterは「もうけの大きい」広告商品を構築できるはずだと公式の場で話したことを考えると、同氏のチームはきっと、Twitterを手に入れたら何をするかをもう話し合っているのだろう。
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