Googleマップが大幅リニューアル スマホ向けオフライン機能、3D版Google Earthも
Googleがモバイル向け地図関連サービスを強化。オフラインで地図データを参照できる機能や3D版Google Earthなどを順次提供していく。
Google日本法人は6月7日、米国で発表した地図関連サービスの新機能について説明した。Googleマップの地図データをAndroid端末でオフラインでも参照できるようにする機能や、建築物や地形を3D表示するGoogle Earthの新機能などをモバイル端末向けに本格的に提供していく。
オフライン機能はAndroid向けに提供。特定地域の地図データを端末内にダウンロードしてオフライン環境でも閲覧できるようにする。従来のGoogleマップアプリでも一部データをダウンロード可能だったが、より本格的なオフライン機能として提供する。
6月末から順次、北米やヨーロッパ、アフリカを含む100カ国で展開する。日本は同機能に対応しないが、Googleの後藤正徳ソフトウェアエンジニアは「日本ではほとんどの場合(モバイル端末に)電波が入る。だが、海外に行くと電波が入らなくてGoogleマップを使えない場合が多い」とし、まずはシドニー、ニューヨーク、ロンドンなどの海外主要都市向けに新機能を提供していくと説明した。
6月末から、3D機能を強化した新Google EarthがAndroid/iOS向けに提供される。これまでも一部の建築物などの3D表示に対応していたが、今回は「ビルだけでなく地形も航空写真のように表示する」(同社の村井説人 戦略事業開発マネジャー)という。
新Google Earthでは、新たに「3Dモデリング機能」を搭載。飛行機を使って1カ所の景色をさまざまな角度から撮影し、複数の写真を合成してポリゴン化することで、よりリアルで自然な3D画像を作成できるようにしたという。
まずは米国向けに提供し、人口3億程度の都市をカバーしていく。今後は日本向けにも同機能を提供する予定という。
ストリートビューでは、人が背負って撮影するバックパック型の「トレッカー」を導入。これまで、カメラを備えたクルマやスノーモービル、3輪車や「トロリー」と呼ばれる手押し車を使い、世界39カ国の景色や施設などを撮影してきた。今回新たにバックパック型のトレッカーを導入することで、これまで撮影が難しかった山岳地帯などのストリートビューも可能になるという。
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