Googleの3Dマッピング端末、NASAとの提携で宇宙へ
Googleの3Dマッピング端末プロジェクト「Project Tango」のプロトタイプがNASALの球形ロボット「SPHERES」に組み込まれ、今夏ISSに送り込まれる。
米Googleは4月18日(現地時間)、米航空宇宙局(NASA)との提携で、Googleが2月に発表した「Project Tango」の3D認識端末を今夏宇宙に打ち上げると発表した。NASAが開発している球形ロボット「SPHERES」に組み込み、このロボットの空間把握能力をサポートする。
Project Tangoは、モジュール式端末プロジェクト「Project Ara」も手掛けるGoogleのATAPチームのプロジェクト。モバイル端末に人間と同じような空間・運動把握能力を持たせるのが目的だ。プロトタイプ端末は3月からAndroid開発者に提供されている。多数のカメラやセンサーを搭載し、リアルタイムで周囲を3Dマッピングできるという。
SPHERES(Synchronized Position Hold, Engage, Reorient, Experimental Satellites)は、NASAのエイムズ研究所が開発しているバレーボール大のロボット。国際宇宙ステーション(ISS)内の修理などで宇宙飛行士のアシスタントとして使うことが目的だ。2011年のスペースシャトル「アトランティス」にも“搭乗”し、搭載したカメラで船内の写真撮影などを行った。
NASAはProject Tangoの特別仕様の端末を組み込んだSPHERESをISSに送り込む計画だ。Project Tangoの3Dマッピング機能により、SPHERESはISS内の3Dマップを生成し、ISS内を自律的に動き回れるようになる。
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