エプソン、ウェアラブル端末開発に注力 「技術力への自信」で100億円規模目指す
大画面映像を楽しめるスマートグラス、ランナー向け腕時計型デバイス、正確に脈拍を計測するリストバンド――セイコーエプソンは、ウェアラブル製品の開発に本腰を入れている。世界的に競合も多い中、「これまでプリンタやプロジェクターで培ってきた高度な技術が他社との違い」と強調。数年内に100億円規模のビジネスに育てたい考えだ。
重点分野として(1)健康・医療、(2)スポーツ、(3)ビジュアルコミュニケーション──の3つを定める。6月30日に発売を控えるスマートグラス「MOVERIO」は、シースルーレンズで視界を確保しながら、映像やゲームなどを楽しめる。Android 4.0プラットフォームを搭載し、外部アプリの開発やインストールも可能だ。
走った距離や速度などを管理できるランナー用時計型デバイス「GPS Sports Monitor」、ゴルフクラブに装着しスピードや角度を測定し上達に役立てる「M-Tracer」は既に発売中。「M-Tracer」は4月の販売直後から売り切れが出るほどの好評で、年度内に1万台を超えそうな販売ペースだという。
1月のCESで発表したリストバンド型脈拍計「PULSENSE」は腕に着けるだけで正確な脈拍を計測する高度なセンシング技術が売り。寝ている間も装着し続けて体の状態をトラッキングできるため、個人利用のほか、介護・医療施設などでの利用も見込む。
同社の強みは、プリンタやプロジェクターの開発でこれまで培ってきたコア技術。「省・小・精」(省エネルギー、小型化、高精度)を実現するセンシングやマイクロディスプレイなど、産業分野の実用に耐えうる技術基盤があるからこそ高精度なウェアラブル端末を開発できる――碓井稔社長はライバルとの違いについて力強く語る。
ウェアラブル端末開発はGoogleやAppleなど、グローバルプレイヤーも多い分野。「競争が激しい分野なのは分かっている上で、常に最新の技術を追い求めてきて、これからも最先端でい続ける自信があるからこそ参入している。IT系企業がソフトウェアで一歩先を行っているとしたら、私たちの強みは繊細で上質なハード。『いつかはエプソンの商品を使いたい』と思ってもらえるような、高品質でブランド力のある製品を生み出していきたい」と意気込む。
新規事業領域の重要な柱として、長期計画にも組み込み積極的に攻勢をかけていく。ウェアラブル端末関係の事業規模は、数年内に「売り上げ100億円を目指す」という。
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