トヨタ、Uberと自動運転技術で提携強化 5億ドル出資と正式発表【UPDATE】
トヨタ自動車がUberに5億ドル出資すると発表した。Uberはトヨタとの提携強化で自動運転システムをトヨタのミニバン「Sienna」に提供する。
米Uberは8月27日(現地時間)、自動運転技術に関するトヨタ自動車との提携を拡大すると発表した。トヨタも同日、この協業について発表し、Uberに5億ドルを追加出資すると発表した。
トヨタは2016年にもUberに出資している。今回の出資も、自動運転技術関連の合意の一環。
この提携で、Uberはトヨタが北米で製造販売するミニバン「Sienna」に自社開発の自動運転システムを提供する計画だ。
トヨタの副社長であり、“コネクティッドカンパニー”プレジデントの友山茂樹氏は発表文で、「両社の技術とプラットフォームを連携させたライドシェアサービスは、安全で安心な自動運転モビリティサービスの実現へ向けた一つの道筋になると考えています」と語った。
Uberの自動運転開発プロジェクトについては今月初旬、一部の投資家が売却を提案したと米The Informationが報じた。同メディアによると、Uberはこのプロジェクト立ち上げから累計20億ドル以上を支出しているという。
Uberは米Alphabet傘下のWaymoから自動運転関連の特許侵害で提訴されていたが、2月に約2億4500万ドルの支払いで和解した。
トヨタは3月には自動運転開発企業「Toyota Research Institute Advanced Development」(TRI-AD)を立ち上げた。
【更新:2018年8月28日午前11時30分 トヨタ自動車のプレスリリース公開後、情報を追加しました。】
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