Instagramで時系列表示オプションを来年提供するとモッセリ氏が公聴会で発言
Instagramトップのモッセリ氏が上院小委員会の公聴会で証言した。その中で同氏は、来年初旬にもInstagramの時系列フィードを選択可能にすると語った。フィード2016年から「ユーザーの関心が高い順」に表示されており若者のメンタルに悪影響を与える一因とされている。
米Meta(旧Facebook)傘下のInstagramの責任者、アダム・モッセリ氏は12月8日(現地時間)、米上院消費者保護、製品の安全性、およびデータセキュリティに関する小委員会が開催した「オンラインで子供を保護する:Instagramと若いユーザーのための改革」と題した公聴会で、来年1〜3月期にInstagramで時系列フィードを選べるようにすると語った。
この公聴会は、Instagramが若者のメンタルに悪影響を及ぼしているという米Wall Street Journalの一連の記事をきっかけにInstagramへの批判が高まる中で開催された。
Instagramのフィード(Twitterの「タイムライン」に当たる投稿の表示方法)は2016年からAIのアルゴリズムによる「ユーザーの関心が高い順」になっている。内部告発者フランシス・ホーゲン氏がリークしたFacebookの内部文書によると、例えば美容に関心のある若い女性ユーザーに美しい容姿の女性の画像が多く表示されるようになり、それによってユーザーが自分の容姿を相対的に醜く感じてしまい、メンタルにダメージを受けることがあるという調査結果が記されていた。
モッセリ氏はまた、子供のオンラインでの安全を保つために、個人データやペアレンタルコントロールのベストプラクティスを決定するための「業界団体」の創設を提案した。企業が各々で決めるのではなく、規制当局、保護者、市民団体などからの意見を取り入れ、普遍的な基準を作成するべきだと語った。
モッセリ氏は公聴会の前日、Instagramを長時間使っていると「休憩しませんか?」と表示する機能やペアレンタルコントロールなどについての公式ブログを公開している。
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