「ラーメンをゆでる」にも生成AIの時代が来たぞ:NEWS Weekly Top10
ラーメンチェーン「ラーメン山岡家」が、麺をゆでる順番を処理する際、Amazonの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を活用している、ということが明らかになった。画面の中のAIが、厨房という物理空間に降りてきた感じがして新鮮な事例だ。
ITmedia NEWS Weekly AccessTop10
6月21〜27日先週のアクセス1位は、ケルヒャーが開発した手にのるサイズの高圧洗浄機「OC Handy Compact」(通称:ハンディエア)のクラウドファンディングプロジェクトが、開始から30分ほどで用意していた2500台を完売して終了した、という話題だった。
ペットボトルやバケツから水を吸い上げながら、一般的な水道の約7.5倍となる1.5MPaの圧力で噴射できるマシン。高圧洗浄機といえば大きくて取り回しが面倒、というイメージを覆す商品で、反響はケルヒャーの想定を大きく上回ったようだ。筆者もほしい。
“ラーメンをAIがゆでる”時代が来たぞ
集計対象外だが、筆者が先週気になった話題は、ラーメンチェーン「ラーメン山岡家」(運営:丸千代山岡家)が、麺をゆでる順番を処理する際、Amazonの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を活用している、という記事だ。
山岡家はメニューごと麺を使い分け、ゆで加減も顧客に好みに応じて提供している。注文に応じて麺のゆで順を考え、効率的にさばいていく必要があるのだが、それができる「麺あげ」スタッフの育成に時間がかかっていたという。
そこで2022年、独自に「ゆで麺タイマー」を導入。25年から、クラウドサービス「AWS Fargate」で注文を処理し、生成AIサービス「Amazon Bedrock」で、オーダー情報を最適な調理順に並べ替えているという。ちなみにAWSに障害が起きても代替手段で営業を継続できるようにしているそうだ。
ここ数年、生成AIの話題は尽きない。プログラミングの効率化やタスク管理、画像生成に使う、といったケースに加え、筆者のようなライター業の場合は編集作業を手伝ってもらうこともある。ただほとんどが画面上の話で、“実体”を感じることがあまりなかった。
そんな中で現れた山岡家の活用法はものすごくリアルだ。画面の中のAIが、厨房という物理空間に降りてきた感じがして新鮮だった。おそらく、手触りのあるモノの背後で実はAIが活躍している、というケースは他にもあるだろう。それは今後も増えていき、AIが真の意味で“社会実装”されていきそうだ。
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