予約困難になってきた万博……システムの隙を突くユーザーと運営の攻防戦:NEWS Weekly Top10
万博が好きすぎて既に4回行った筆者は、いま5回目の訪問を計画しているのだが、入場予約が取りづらくなっていてビビっている。
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8月9〜15日お盆休みだった先週は、8月13日夜に大阪・関西万博会場で起きたトラブルと、その対策を巡る記事がアクセス2位に入った。
同日夜、万博最寄りの地下鉄が送電線の不具合で全線で運転を見合わせ、万博会場から帰れなくなる人が続出。運転再開を待つ帰宅困難者のため、パビリオン「null2」(ヌルヌル)を出展している落合陽一氏が一肌脱ぎ、null2の“隠しモード”「クラブモード」を操作して自ら遠隔操作でDJし、会場に光と音楽を届けたという。
万博が好きすぎて既に4回行った筆者は、この“オールナイト万博”を少しうらやましくも感じた。若い人たちはオタ芸を踊ったり、深夜のラジオ体操をしたりなど、オールナイトを楽しんでいたようだ。
筆者はいま5回目の訪問を計画しているのだが、入場予約が取りづらくなっていてビビっている。午前9〜12時までは、1時間ごとに西・東ゲートを選んで予約できるのだが、最も早い9時入場は既に最終日まで満員だ。今から「一度は行ってみたいなあ〜」と思い立っても、朝イチで入場することはほぼ無理だ。
入場枠は時々キャンセルが出たり、運営側の判断により人数が拡大したるすることがある。リロードを繰り返すと予約できることがあるらしいのだが、枠が出ても待ち構えていた人がすぐに押さえてしまうので、早押しクイズ状態になっている。
9時枠を取るための“自動ツール”も出回っているようだ。予約ページを自動でリロードしまくり、予約可能になったらボタンを押下して予約を確保する、という仕組みらしく、無料で配布されていたり、有料販売されたりしている。一部のツールは運営側により無効化されたようだが、ツール側もアップデートされており、なんとか予約したい来訪者と運営のいたちごっこだ。
パビリオンの先着予約を巡っては6月ごろ、空き枠の先着予約時にURLの一部を手動で書き換え、通常より早くアクセスして予約を試みる“裏ワザ”が流行。運営側は7月、これを「不正行為」と非難して対策した。
何度も通う猛者たちが、ツールやデータを使いこなして予約を攻略している今回の万博。1970年の大阪万博のような“超大行列”は避けられているかもしれないが、デジタルデバイド感はハンパない状況になっている。
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