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「死んだンゴ」から基礎研究への寄付、1週間で年間の4倍に ノーベル賞大隅氏の財団NEWS Weekly Top10

希少がんにより22歳で亡くなったXユーザー「なかやま」(@nkym7856◆/中山奏琉)氏が、亡くなる直前に予約投稿した「グエー死んだンゴ」。このポストがきっかけで、がん研究施設などに寄付が相次いでいる。

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ITmedia NEWS Weekly AccessTop10

10月25〜31日

 先週のアクセス上位には、希少がんにより22歳で亡くなったXユーザー「なかやま」(@nkym7856/中山奏琉)氏が、亡くなる直前に予約投稿した「グエー死んだンゴ」がきっかけで、がん研究施設などに寄付が相次いだという話題が入った。

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予約投稿による「なかやま」(@nkym7856/中山奏琉)氏のポスト

 日本のがん研究・治療の中核拠点である「国立がん研究センター」には、5日で2万件を超える寄付があった他、がん研究や治療関連施設への寄付が相次ぎ、ブームの様相をみせている。

 支援の輪は基礎研究にも拡大。ノーベル生理学・医学賞受賞者の大隅良典氏が、国に助成されにくい課題を支援すべく2017年に設立した大隅基礎科学創成財団には、約1週間で1400件を超える寄付が寄せられた。

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大隅基礎科学創成財団(@OhsumiFSF)のポスト

 同財団の個人からの寄付は例年、年間350件前後。年間の約4倍に当たる寄付が1週間で寄せられたことになる。

 財団は寄付に感謝しつつ、「どれほど集まっても、(なかやま氏の)ご家族の悲しみを癒すことはできません」と心を寄せ、「それでも、この温かな支援の流れを、財団一同、彼への敬意とともに大切に受け止めてまいります」とコメントしている。

 地道な基礎研究は、予算がつきにくく、支援も集まりにくい。だが今回、ネットスラングから始まった追悼が、普段は光の当たりにくい分野にまで届いた。お金に余裕がない人も、献血をしたり、ヘアドネーションをするなど、それぞれができることを探しては実践している。

 なかやま氏の命の灯は消えてしまったが、ネットに残した言葉たちが、さまざまな人の善意に火を付けた。

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