「本物の紙とペンのようだ」──世界がうなる最上位ペンタブレット「Intuos4」登場
ワコムは3月26日に、ペンタブレットの最上位ラインアップ「Intuos4」シリーズを発表した。製品説明会では“本物のような使い心地”が紹介された。
Intuos4シリーズはサイズが異なる「Intuos4 Small」「Intuos4 Medium」「Intuos4 Large」「Intuos4 Extra Large」の4モデルが登場るほか、Intuos4 SmallとIntuos4 Mediumに「Adobe Photoshop Elements 7 for Windows」「Adobe Photoshop Elements 6 for Mac」「Corel Painter Essentials 4」「Corel Painter Sketch Pad」を同梱した「Intuos4 Special Edition」が2モデル用意される。
製品名 | Intuos4 Small | Intuos4 Medium | Intuos4 Large | Intuos4 Extra Large |
---|---|---|---|---|
型番 | PTK-440/K0 | PTK-640/K0 | PTK-840/K0 | PTK-1240/K0 |
読み取り可能範囲 | 157.5×98.4ミリ | 223.5×139.7ミリ | 325.1×203.2ミリ | 487.7×304.8ミリ |
外形寸法 | 約309(幅)×208(奥行き)×12(厚さ)ミリ | 約370(幅)×254(奥行き)×12(厚さ)ミリ | 約474(幅)×320(奥行き)×14(厚さ)ミリ | 約623(幅)×462(奥行き)×28(厚さ)ミリ |
重さ | 約0.7キロ | 約1キロ | 約1.8キロ | 約3.5キロ |
標準の4モデルのパッケージには、グリップペンと太径のラバーグリップ、ペンスタンド、替えしん(標準ポリアセタール5本、ハードフェルトしん3本、エラストマーしん1本、ストロークしん1本)、カラーペンリング、USB接続ケーブル、ドライバCD-ROMが付属する。また、オプションとして4種類のペンバリエーション(エアブラシ、アートペン、インクペン、クラシックペン)のほか、マウス、レンズカーソル、替えしん、ラバーグリップ、オーバーレイシートが用意される予定だ。
Intuos4が対応するのは、Windows Vista/XP(SP2以降)とMac OS X 10.4.8以降。Windowsでは64ビット版でも利用できる。また、Intuos4の最大消費電力が300ミリアンペアとなるため、PC本体に搭載されたUSBに接続するように、ワコムでは注意している。
Intuos4のグローバル・プロダクト・マネージャーを務めるジョエル・プライアント氏は、Intuos4の開発において、すでにIntuosシリーズを使用しているプロフェッショナルユーザーからの要望を取り入れ、さらに、アドビシステムズやオートデスク、コーレルなどのソフトウェアベンダーから最新製品に関する機能情報を提供してもらうことで、「現時点の最高技術を投入してリアルな描画を表現できた」とアピールする。
ブライアント氏は、Intuos4のターゲットユーザーが、これまでのIntuosシリーズと同じ、プロフェッショナルやハイアマチュアであると述べているが、それと同時に、世界の地域によってIntuosシリーズのユーザー層が異なることにも触れ、特に日本やアジアオセアニア地区ではコミックの製作、2D、3DのCG製作といったエンターテイメント需要が多いことを明らかにした。
すでに紹介しているように、Intuos4の開発では、世界中のIntuosユーザーやクリエーターキーパーソンにヒアリングを行い、「生産性の向上」「操作性の向上」「ソフトウェアとの連携」「直感的な操作体系」といった要望を製品に反映しているが、その結果、Intuos4を試用したユーザーからは「本物の紙と鉛筆のようだ」「ファンクションの設定内容がいつでも確認できる」「ファンクションキーのレイアウトが集約されて扱いやすくなった」という声が寄せられたことをブライアント氏は紹介している。
ここにあるような「本物の紙と鉛筆のような」使い心地と「集約された扱いやすくなった」使い勝手が実現できた理由について、同社プロダクト統括 商品企画部の木嶋隆氏は、「2048段階の筆圧機能」「軽くなったON荷重」「マットタイプのオーバーレイシート」「操作ボタンなどのシンメトリックデザイン」「タッチホイールとLEDの搭載」を挙げている。
2048レベルの筆圧機能は、筆圧カウント方式を筆圧の検知精度をカウント時間のスタートとエンド、そしてその中間とで変える(中間部分を粗くする)“デュアルスロープ”方式を採用して、精度(カウントする回数)を倍にしても処理速度を維持することで実現した。また、ON荷重は従来の3グラムから1グラムに向上したが、これも、新しい荷重センサーを導入することで可能になったという。
使い勝手の向上では、上下対称で右利きでも左利きでも自然に使えるレイアウトを導入したほか、ファンクションキーを集中させた部分では、中央にタッチホイールを配置し、その脇に並べた合計8つのボタンに割り当てた機能がすぐに把握できる有機ELディスプレイを実装した。
ファンクションキーは、それぞれに傾斜を持たせてブランドタッチでもボタンが把握できるようにしたほか、本体の形状でも、エッジに自然なカーブを持たせることで、ユーザーの手や腕にあたって感じるストレスの軽減が図られている。
出荷開始は4月3日の予定だが、3月26日から29日に東京ビッグサイトで開催される「Photo Image Expo 2009」で展示されるほか、3月29日には秋葉原ダイビルのコンベンションホールでIntuos4の体験イベントが行われる。また、こちらに製品レビューも掲載しているので、そちらの情報も参考にしていただきたい。
価格はすべてオープンで、予想される実売価格は「Intuos4 Small」が2万2800円、「Intuos4 Medium」が3万2800円、「Intuos4 Large」が4万2800円、「Intuos4 Extra Large」が8万2800円。また、Intuos4 Special Editionでは、Intuos4 Smallにソフトを同梱したモデルが2万5800円、Intuos4 Mediumにソフトを同梱したモデルが3万5800円となる見込みだ。
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