東芝が考える“MID第1号”の「WILLCOM NS」を写真でチェック(2/2 ページ)
日本市場に登場した最初のMIDは、ウィルコムが2008年に投入したシャープ製「WILLCOM D4」だった。1年後、同じウィルコムから東芝製“MID第1号”が登場した。
利用想定は「データアクセス7割、ネットワークアクセス3割」
先に紹介したように、WILLCOM NSの重さは約160グラムと見かけのイメージよりはだいぶ軽い。このボディに搭載されたバッテリーパックの容量は1530mAhで、ウィルコムの試算によると、バッテリー駆動時間は無線LAN利用時で約4時間、W-SIM利用時で約6時間とされている。なお、このバッテリー駆動時間の試算条件として、東芝は「液晶輝度を初期設定のレベル3、利用時間のうち3割をネットワークアクセスに使う」と説明している。
ネットワークアクセスの時間が利用時間の3割という想定にも関連するが、ウィルコムでは、WILLCOM NSの利用方法として、標準で導入されているWebブラウザ「jiglet」に用意された「オートパイロット」機能を推奨している。これは、あらかじめ、ユーザーが「巡回するWebページ」を設定しておくことで、毎日午前1時から5時の間に指定されたWebページをダウンロードして保存しておき、後からネットワークにアクセスすることなく内部に保存されたWebページを閲覧する機能だ。
機能追加はjipletのダウンロードで。SDK配布の可能性もあり
東芝とウィルコムでは、「OSの素の姿をユーザーに極力見せない」という考えに基づいて、マンマシンユーザーインタフェースを設計したという。そのため、WILLCOM NSに用意されている設定画面も、使い勝手に関連する項目に限られている。システムの構成などはユーザーでは確認できない。ユーザーサイドでは、Windows CEベースのアプリケーションのインストールもできないと東芝では説明している。ただし、多数のjigletアプリが用意されており、WILLCOM NSにダウンロードすることでソフトウェアによる機能追加が行える。東芝によると、時期は未定ながら、WILLCOM NS向けjigletのSDKも配布される予定で、ユーザーがjigletを作成して機能を追加することも可能になるとしている。
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