dynabookブランドのNetbook、ようやく登場──「dynabook UX」:2009年PC夏モデル
東芝は、4月20日に最新のAtomを搭載するNetbook「dynabook UX」を発表した。実売予想価格は6~7万円前後。4月下旬から出荷を開始する予定だ。
開発の最重要ポイントは「キーボード」
dynabook UXは、東芝としては2シリーズ目となるNetbookだ。先代のNB100はdynabookシリーズとは別系列と扱われていたが、今回登場した“UX”はdynabookのブランドが付いた初めてのNetbookとなる。
東芝の設計陣が「最も優先順位を高くした」と説明しているのがキーボードだ。キャラメルタイプのキートップを採用し、キーピッチは主要キーで19ミリとA4サイズのノートPCやデスクトップPC向けキーボードに相当する間隔が確保されている。
搭載する液晶ディスプレイは10.1型ワイドで解像度は1024×600ドット。バックライトには白色LEDを採用する。バッテリー駆動時間は標準のバッテリーパック搭載時で約4時間、オプションの大容量バッテリーパック搭載時で約10時間とされている。本体の重さは標準バッテリーパック搭載時で約1180グラム、大容量バッテリーパック搭載時で1330グラムになる。本体サイズは263(幅)×192.3(奥行き)×25.4~32.4(厚さ)ミリ。
液晶ディスプレイの上には有効30万画素のWebカメラを搭載するほか、本体にはアナログRBG出力、有線LAN(100BASE-TX/10BASE-T対応)、USB 2.0×3、メディアカードスロット(SDメモリーカード、SDHCカード、MMC対応)を搭載する。また、無線接続ではIEEE 802.11b/gに対応する。データストレージには160GバイトのHDDを採用している。
CPUは最新のAtom N280(動作クロック1.66GHz)を搭載するが、チップセットはIntel 945GSE Expressmを採用する。高解像度コンテンツの再生能力に優れているといわれている“GN40”を採用しなかった理由として、東芝は「dynabook UXでは省電力を優先したため」と答えている。メモリは1Gバイト(最大でも1Gバイト)。
2年間ライセンスのOffice Personal 2007をインストール。
ラインアップはオフィススイートの有無と本体のカラーバリエーションで分けられる4モデルが用意される。「UX/24JWH」と「UX/24JBR」はオフィススイートインストールモデル、「UX/23JWH」と「UX/23JBR」はオフィススイートをインストールしていない。OSはWindows XP Home Edition (SP3)が導入される。
dynabook UXにインストールされているオフィススイーツは、マイクロソフトが低価格PC向けに用意したOffice Personal 2007の「2年間ライセンス版」だ。ライセンス期間中は通常のOffice Personal 2007と同様に使えるが、ライセンス期間がすぎると、作成したデータのビューアとして使うことになる。
また、常時携帯するNetbookで便利なアプリケーションとして、「旺文社辞書ソフトウェア」と、音声翻訳ができる「LaLaVoice」が導入されている。すでに、多くのdynabookシリーズで利用されているLaLaVoiceだが、Atom N280を搭載したdynabook UXでも実用できるようにチューニングを施したと東芝では説明している。
ボディカラーは、型番末尾が“WH”のモデルで「スノーホワイト」を、“BR”のモデルで「サテンブラウン」をそれそれ採用する。ボディの天面には凹凸のあるストライプが斜めに走るデザインが施されており、(凹凸のない)同じデザインパターンも、液晶ディスプレイ周辺のベゼルとタッチパッド面に用意されている。
実売価格は「UX/24JWH」と「UX/24JBR」で7万円前後、「UX/23JWH」と「UX/23JBR」が6万円前後で、出荷は4月下旬から開始する予定だ。
夏モデルの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売価格 |
dynabook UX | UX/24JWH | 1スピンドル | Netbook新シリーズ | Atom N280(1.66GHz) | 1GB | 160GB(5400rpm) | Windows XP Home Edition(SP3) | 7万円前後 |
UX/24JBR | 1スピンドル | Netbook新シリーズ | Atom N280(1.66GHz) | 1GB | 160GB(5400rpm) | Windows XP Home Edition(SP3) | 7万円前後 | |
UX/23JWH | 1スピンドル | Netbook新シリーズ | Atom N280(1.66GHz) | 1GB | 160GB(5400rpm) | Windows XP Home Edition(SP3) | 6万円前後 | |
UX/23JBR | 1スピンドル | Netbook新シリーズ | Atom N280(1.66GHz) | 1GB | 160GB(5400rpm) | Windows XP Home Edition(SP3) | 6万円前後 |
夏モデルの概要(その2) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | オフィススイート | 重量 |
dynabook UX | UX/24JWH | 10.1型ワイド | 1024×600ドット | Intel 945GSE | - | チップセット内蔵 | Microsoft Office Personal 2007(2年間ライセンス版) | 約1180グラム |
UX/24JBR | 10.1型ワイド | 1024×600ドット | Intel 945GSE | - | チップセット内蔵 | Microsoft Office Personal 2007(2年間ライセンス版) | 約1180グラム | |
UX/23JWH | 10.1型ワイド | 1024×600ドット | Intel 945GSE | - | チップセット内蔵 | - | 約1180グラム | |
UX/23JBR | 10.1型ワイド | 1024×600ドット | Intel 945GSE | - | チップセット内蔵 | - | 約1180グラム |
関連キーワード
dynabook | 東芝 | Netbook | Atom | ノートPC | Windows XP | 1スピンドルノート | NB100 | Microsoft(マイクロソフト) | オフィススイート
関連記事
dynabookブランドのNetbookが登場──東芝2009年夏モデル発表
東芝は4月20日に、dynabook、Qosmio、dynabook Qosmio、dynabook SSの新製品を発表した。既存シリーズでCPUやHDDの機能強化が図られたほか、Netbookの新シリーズも登場する。F50シリーズでもSpurs Engine搭載──「できることが増えた」Qosmio夏モデル発表
東芝ノートPCでフラグシップシリーズとなるQosmioシリーズの2009年夏モデルでは、Spurs Engine搭載モデルが拡大し、機能も強化された。64ビット版が選択できる武闘派ノート──「dynabook Qosmio GX/FX」
Qosmioと同じ姿なれど、専用GPUを搭載して3D性能を重視するdynabook Qosmioの夏モデルでは、OSで64ビット版を選択できるようになった。CPUがさらに高速に。WANモデルも健在──dynabook SS RX2夏モデル発表
東芝は4月20日にdynabook SS RX2の2009年夏モデルを発表した。薄型軽量のボディはそのままで基本スペックを強化している。出荷開始は5月下旬からの予定。dynabookブランドのNetbook、ようやく登場──「dynabook UX」
東芝は、4月20日に最新のAtomを搭載するNetbook「dynabook UX」を発表した。実売予想価格は6~7万円前後。4月下旬から出荷を開始する予定だ。実売13万円から購入できる15.4型ワイドのエントリー機――「dynabook EX」
東芝がバリュー価格帯に投入する「dynabook EX」の2009年夏モデルは、CPUやHDDなどの基本機能を強化し、コストパフォーマンスを向上している。13.3型ワイドボディに高性能を凝縮――「dynabook CX」
コンパクトノートPC「dynabook CX」の2009年夏モデルは、CPUの違いで差別化した2モデルを用意。それぞれCPUとHDDが強化された。コストパフォーマンスを向上したハイスタンダードノートPC――「dynabook TX」
東芝dynabookシリーズで主力を担うハイスタンダードモデル「dynabook TX」は、ミドルレンジモデルを春の最上位モデルと同じ内容にアップデートする一方で、全体的な価格を引き下げている。基本スペックを強化したバリューノートPC――「dynabook AX」
アスペクト比16:9の16型ワイド液晶を採用する「dynabook AX」は、今回CPUとHDDを強化してきた。東芝が口火を切った2009年のPC春モデル――「dynabook/Qosmio」を一挙公開
東芝は12月12日、2009年PC春モデルとして8機種22モデルを公開した。スタンダードな「AX/TX」シリーズでアスペクト比16:9の新型液晶を採用するなど、主力モデルの刷新が光る。2009年PC春モデル:“お手軽地デジ”から“超高性能”モデルまで幅広いラインアップで展開――「Qosmio G50/F50」
東芝のAVノートPC「Qosmio」シリーズは、最新CPUや大容量HDDの採用、18.4型フルHDパネルの搭載など、フラッグシップの名にふさわしいハイエンドモデルだ。2009年PC春モデル:3Dゲームがサクサク動く高性能モデル――「dynabook Qosmio GX/FX」
東芝の「dynabook Qosmio」シリーズは、フラッグシップに並ぶ性能を備えつつ、地デジ機能を省いたハイエンドモデルだ。春モデルでは基本性能を強化し、さらに快適に3Dゲームを楽しめるようになった。2009年PC春モデル:アスペクト比16:9の新型液晶を採用した主力ノート――「dynabook TX」
東芝のハイスタンダードノート「dynabook TX」シリーズは、16型ワイドサイズの新型液晶を採用し、ラインアップを7モデルに拡充。CPUやメモリ、HDDも強化した。2009年PC春モデル:16型ワイド液晶を搭載したバリューモデル――「dynabook AX」
東芝dynabookのバリューモデル「dynabook AX」シリーズは、「dynabook TX」と同様に16型ワイドの液晶ディスプレイを採用しつつ、Montevina世代のプラットフォームに刷新された。2009年PC春モデル:基本性能を強化した13.3型ワイドノート――「dynabook CX」
13.3型ワイド液晶を搭載したコンパクトノートPC「dynabook CX」は、メモリを増量して基本性能を強化したマイナーチェンジにとどまった。2009年PC春モデル:15.4型ワイド液晶を搭載した低価格モデル――「dynabook EX」
東芝の2009年PC春モデルでは、バリュー価格帯に新シリーズの「dynabook EX」が加わった。15.4型ワイド液晶を搭載し、価格は13万円前後から。液晶輝度とメモリ容量を強化したdynabook「RX2」「NX」発表
東芝は、1月19日にモバイルノートPCのラインアップ「dynabook SS RX2」と「dynabook NX」の新モデルを発表した。出荷開始はともに1月下旬の予定だ。東芝のNetbook「NB100」にSSDモデル登場2009年PC春モデル:東芝のNetbook「NB100」にSSDモデル登場
東芝は、1月19日にAtom搭載のノートPC「NB100」新製品2機種を発表した。出荷開始はSSD搭載モデルが2月上旬、HDD搭載モデルが1月下旬の予定だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.