レビュー

「Zacate」は“いい”mini-ITXマザーボードになれるのかイマドキのイタモノ(2/4 ページ)

Fusionの省電力モデル“Zacate”ことAMD Eシリーズを搭載するマザーボードが市場に登場してきている。その多くはmini-ITXだが、その性能はどうなのか?

USB 3.0も利用できるASUSとGIGABYTEのE-350マザーボード

 今回の評価作業ではE-350採用マザーボードにGIGABYTEの「GA-E350N-USB3」とASUSの「E35M1-I Deluxe」を用意した。どちらもmini-ITXフォームファクタ準拠のモデルだ。専用コントローラを実装してUSB 3.0も利用できる。GA-E350N-USB3は冷却基板の「2oz銅箔層」を用いつつ冷却用に小型ファンを1基搭載する。一方で、E35M1-I Deluxeも2oz銅箔層を導入しているが、こちらはファンレス仕様だ。

今回の評価で使用したGIGABYTEの「GA-E350N-USB3」(写真=左)とASUSの「E35M1-I Deluxe」(写真=右)

 どちらも拡張スロットは、PCI Express x16スロットを1基搭載するが、実際に利用できるレーンは4本にとどまる。また、メモリスロットも2基載せているが、シングルチャネルであるのはE-350の仕様通りだ。Serial ATAはGA-E350N-USB3が4基、E35M1-I Deluxeが5基+eSATAとなる。どれも6Gbpsに対応する。また、どちらのマザーボードも内部接続用のUSB 3.0対応ヘッダピンを備える。映像出力インタフェースでは、GA-E350N-USB3がアナログRGBをサポートしている。E35M1-I Deluxeでは、Bluetoothと無線LANをhalf-mini PCI Expressカードを実装して利用できる。

 なお、GA-E350N-USB3はBIOSだが、E35M1-I DeluxeはUnified EFIを採用する。それゆえ、E35M1-I Deluxeでは容量3Tバイトを超えるHDDが利用可能だ。

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CPU-Zで確認したE-350の情報(写真=左)をTurion II Neo K625(写真=中央)と比較する。1次キャッシュメモリと2次キャッシュメモリの容量が異なっているほか、E-350では3D Now!のサポートがなくなっている。GPU-ZでE-350のグラフィックスコアの情報を確認する(写真=右)

 今回の性能評価は、CPUを搭載して販売されているmini-ITXマザーボードにおけるE-350採用プラットフォームの位置づけという視点で考察する。比較として用意したのは、Celeron SU2300+NVIDIA IONのZOTAC「IONITX-P-E」と、Turion Neo K625+AMD M880GのZOTAC「M880G-ITX WiFi」だ。

 なお、メモリは4GバイトのDDR3-1333を2枚差している。今回使っているすべての機材で8Gバイトと認識されるが、E-350とCeleron+IONの構成においてDDR3-1066で動作し、Turion+M880Gの構成のみDDR3-800の動作となる。

Turion II Neo K625+AMD M880Gを搭載したZOTAC「M880G-ITX WiFi」(写真=左)と、Celeron SU2300+NVIDIA IONを搭載したZOTAC「IONITX-P-E」(写真=右)
評価用システム構成
CPU AMD E-350 Turion II Neo K625 Celeron SU2300
マザーボード GA-E350N-USB3 ZOTAC M880G-ITX WiFi Zotac IONITX-P-E
チップセット AMD A50M AMD M880G + SB820M NVIDIA ION
メモリ DDR3-1066(バルク 4GBx2) DDR3-800(バルク 4GBx2) DDR3-1066(バルク 4GBx2)
グラフィックスコア Radeon HD 6130 Radeon HD 4250 GeForce 9400M G
HDD WD7680AAKS(768GB/7200rpm/16MB)
OS 64ビット版 Windows 7 Ultimate

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