自作PCの万能ぶりを地道に示した7月のアキバ:5分で分かった気になるアキバ事情(2/2 ページ)
自作PCなら、地デジ番組を見たり、3Dゲームをキビキビ動かしたり、リビングにぴったりハマるマシンが作れたりする。7月はその万能ぶりが端的に示された1カ月だった。
「ケースコーナーの見栄えも変わるんですよね」――Mini-ITXの楽しさを広げるabeeの発想力
内側だけでなく、外側からMini-ITXの可能性を広げるパーツも登場している。7月を通して目立っていたのはabeeのケースだ。特に月末登場した「acubic A40」はケースコーナーで異彩を放っていた。79(幅)×239(奥行き)×599(高さ)ミリというスリムなケースで、付属のスタンドを装着して縦置きマシンが組める。価格は3万4000円弱だ。
ソフマップ秋葉原本館は「マザーボードとドライブや電源ベイを縦に並べるデザインで、売り場でも見栄えするんですよ。abeeは細部からトータルデザインまでこだわった設計を続けていて、斜めファンを搭載したり、2台のマシンが組み込めるタワーケースを作ったりしています。その技術力と発想力が、Mini-ITXでも自在に発揮されていますね。向かうところ敵なし状態なので、高級路線でもファンをしっかりと付けています」とエールを送っていた。
売り場の見栄えという点では、7月中旬に登場した「acubic A30」の貢献度も高い。Mini-ITXながらスリムタワーの外形となっており、ATX電源が搭載できるのがポイントだ。光学ドライブベイはなく、フロントオープンのスペースを省いている。価格は2万3000円弱から2万4000円弱の間で、カラーバリエーションはブラックとシルバー、ブルー、ピンク、グリーン、パープルの6色ラインアップしている。
TSUKUMO eX.は「デザインもカラーも個性的なので、どこに置いても目立っています。こちらも高級ケースといえますが、代わりの効かない魅力があるので人気ですよ。売れるカラーは日によって変わりますが、光学ドライブのベゼルをあわせる必要がないので、大胆なカラーでも買いやすいんじゃないでしょうか」と話していた。
「2011年のキラーコンテンツ第一候補」――アキバを紫に染めるTERAキャンペーン
自作PCは用途にあわせてカスタムできるのが魅力だが、なかでも高性能なゲーム向けパーツが好調に売れると、市場全体が活気づく。そのためショップからは、昨年のファイナルファンタジー14のような、キラーコンテンツとなるゲームタイトルの登場を期待する声は常々上がる。そして、にわかにその第一候補となったのがハンゲームのMMOPRG「TERA」だ。
TERAは現在クローズドβテスト中のMMORPGで、7月22日からインストールディスクの無料配布キャンペーンを複数のPCパーツショップで実施している。同じデータは公式サイトから無料で入手できるが、DVDが4枚必要な容量のため、回線の環境によってはダウンロードに膨大な時間がとられてしまう。そこで、タイトルのアピールも兼ねてインストールディスクの配布が決定したわけだ。
このキャンペーンの効果は大きく、パソコンショップ・アークが「正直なところ、いままでは埋もれていたので期待していませんでしたが、このキャンペーンで注目するユーザーが一気に増えました。本サービスの課金制度がどう評価されるか不安はありますが、TERAをプレイするためにマシンを組むという人が増えているのは確かです」と語るように、各ショップで目に見えた変化をもたらしたらしい。
さらに月末には、ベルサール秋葉原でオフラインイベント「FINAL TERA DAY」を開き、TERAパッケージのグラフィックスカードが複数登場するなどして、順調に知名度を高めている。フェイス秋葉原本店は「FF14に比べて、ユーザーの反応に沿ったちょうどいいアピールを続けているので、本気で期待できるかなと思います。実際、ウチのTERA推奨マシンも好調ですし、本サービス開始後もこの流れが続いてくれるとうれしいですね」と話していた。
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