薄型軽量オールインワンモバイルに15.5型フルHDモデルが登場――「VAIO S」:2011年PC秋冬モデル
ソニーの薄型軽量オールインワンモバイルノートPC「VAIO S」に、広視野角の15.5型フルHD液晶を搭載した「VAIO S(SE)」が追加された。13.3型モデルは直販限定のカラバリを拡充している。
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15.5型フルHD液晶+テンキー付きキーボードの大画面モデルを追加
ソニーは9月27日、モバイルノートPC「VAIO S」シリーズの2011年秋冬モデルを発表した。2011年10月8日に発売する。価格はオープンだ。
VAIO SはTDP(熱設計電力)が35ワットの第2世代Core iシリーズや光学ドライブを搭載しつつ、薄型軽量のフラットボディに仕上げたオールインワンモバイルノートPC。2011年秋冬モデルでは、これまでの13.3型ワイド液晶搭載機に加えて、15.5型フルHD液晶搭載の「SE」シリーズを追加した。
ソニーによると、A4ノートサイズでもスリムなデザインとパフォーマンスの両立を望むユーザーや、家庭内で自由にA4ノートサイズを持ち運んで使い続けたいというユーザーに向けた新しい提案という。
このSEシリーズは、VAIO Sシリーズでは初めて15.5型フルHD液晶ディスプレイやテンキー付きフルピッチキーボードを採用。店頭向けの標準仕様モデルは約6.5時間のバッテリー駆動時間を確保しながら、厚さ24.5ミリ、重さ約1.99キロ(SSD選択時は1.87キロ)と、画面サイズの割に薄型軽量ボディを実現している。本体サイズは380(幅)×255.9(奥行き)×24.5(高さ)ミリだ。
アルミニウムとマグネシウムを組み合わせて軽さと頑丈さに配慮したボディの基本的なデザインは13.3型モデルと共通化しているが、本体サイズの大型化に伴い、シャシー内部の構造を変更することで堅牢性を確保した。開発時には各種耐久試験も実施している。15.5型ワイド液晶ディスプレイは広視野角のIPSパネルを採用し、表面に低反射コートを施した。テンキー付きキーボードにはバックライトも内蔵している。
通常電圧版の第2世代Core i3/i5/i7をはじめ、CPU内蔵グラフィックスと外部GPUの切り替えスイッチ、HDDからクアッドSSDまで選べる柔軟なストレージ構成、長時間駆動に対応するシート型の拡張バッテリーといった従来のVAIO Sが備える特徴は一通り継承している。BIOSや起動時のタスク時間を高速化し、Windows 7を高速起動するQuick Bootに対応することで、SSD搭載の構成では最速約15秒での起動が行える。
標準仕様モデルはCore i5-2430M(2.4GHz/最大3.0GHz)、Intel HM65 Expressチップセット、Radeon HD 6470M(グラフィックスメモリ512Mバイト)/CPU統合グラフィックス、4Gバイトメモリ(オンボード、空きスロット×1)、750GバイトHDD(5400rpm)、DVDスーパーマルチドライブ、64ビット版Windows 7 Home Edition(SP1)といった構成に、Office Home and Business 2010が付いて実売価格が15万円前後の見込みだ。
通信機能は1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、IEEE802.16e-2005のモバイルWiMAX、Bluetooth 2.1+EDRを標準搭載。インタフェース類はUSB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI出力、D-SubのアナログRGB出力、ヘッドフォン出力、メモリースティックデュオスロット、SDメモリーカードスロットを装備。有効画素数31万画素のWebカメラや指紋センサーも備えている。
ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルでは、限定カラーのシルバーをはじめ、Core i7-2640M(2.8GHz/最大3.5GHz)や8Gバイトメモリ(4Gバイトオンボード+4Gバイトモジュール)、AMD Radeon HD 6630M(グラフィックスメモリ1Gバイト)、最大1TバイトのクアッドSSD(RAID 0対応)や128GバイトのシングルSSD、あるいはHDD(5400rpm)、Blu-ray Discドライブなどが選択可能。ワイヤレスWAN+GPSやセキュリティチップ(TPM)も搭載できる。
別売の純正アクセサリとしては、装着時に標準仕様モデルで約13時間駆動が行えるシート型の拡張バッテリー(1万9800円)、拡張バッテリーを装備したまま装着できるポートリプリケーター(1万9800円)、バックライトキーボードに対応したキーボードウエア(2980円)、本革製キャリングケース(1万800円)、液晶の視野角を狭めてのぞき見を防ぐプライバシーフィルタ(9980円)が本体と同時発売される。そのほか、手軽に裸眼3D立体視が楽しめる「3Dパネル」(1万2800円)が10月22日に発売される予定だ(カッコ内の価格はいずれもソニーストア直販価格)。
13.3型モデルは直販限定のカラバリを拡充
13.3型ワイド液晶搭載モデルは2011年夏モデルと同様、上位機種の「SA」シリーズを直販限定で、下位機種の「SB」シリーズを店頭と直販の両方で販売する。
SBシリーズの店頭モデルは第2世代Core i5搭載の上位機「VPCSB39FJ/B」と第2世代Core i3搭載の下位機「VPCSB38FJ/B・W・P・L」をラインアップ。上位機はCore i5-2410M(2.3GHz/最大2.9GHz)からCore i5-2430M(2.4GHz/最大3.0GHz)に、下位機はCore i3-2310M(2.1GHz)からCore i3-2330M(2.2GHz)にCPUを強化した。一方、無線LANの対応がIEEE802.11a/b/g/nからIEEE802.11b/g/nに変更されている。
それ以外の主な仕様は従来機と同様だ。ボディカラーは上位機がブラックのみ、下位機はブラック(B)、ホワイト(W)、ピンク(P)、ブルー(L)の4色で展開。実売価格はVPCSB39FJ/Bが18万円前後、VPCSB38FJ/B・W・P・Lが14万円前後の見込みだ。
SAシリーズとSBシリーズの直販モデルについては、カラーバリエーションを拡充した。SAシリーズは天面に平織りより格子が大きくカーボンの目地が目立つ「織り目だしカーボン」素材を採用した「カーボンメッシュブラック」、SBシリーズは黒と赤のツートーンが印象的な「レッド」が新色となる。スペックについては店頭モデルと同様、CPUを強化する一方、無線LANがIEEE802.11b/g/n対応となったほか、Adobe Creative Suite 5.5が選択可能になった。
VAIO S店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO S (SE、SB) | VPCSE19FJ/B (ブラック) | 2スピンドル | 新シリーズ | Core i5-2430M (2.4GHz/最大3.0GHz) | 4GB (DDR3) | 750GB | 64ビット版7 Home Premium (SP1) | 15万円前後 |
VPCSB39FJ/B (ブラック) | 2スピンドル | CPU強化 | Core i5-2430M (2.4GHz/最大3.0GHz) | 4GB (DDR3) | 750GB | 64ビット版7 Home Premium (SP1) | 18万円前後 | |
VPCSB38FJ/B・W・P・L (4色) | 2スピンドル | CPU強化 | Core i3-2330M (2.2GHz) | 4GB (DDR3) | 640GB | 64ビット版7 Home Premium (SP1) | 14万円前後 | |
VAIO S店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV/オフィス | 重量 |
VAIO S (SE、SB) | VPCSE19FJ/B (ブラック) | 15.5型ワイド | 1920×1080 | Intel HM65 | DVDスーパーマルチ | Radeon HD 6470M/CPU統合 | Office Home and Business 2010 | 約1.99キロ |
VPCSB39FJ/B (ブラック) | 13.3型ワイド | 1366×768 | Intel HM65 | Blu-ray Disc | Radeon HD 6470M/CPU統合 | Office Home and Business 2010 | 約1.76キロ | |
VPCSB38FJ/B・W・P・L (4色) | 13.3型ワイド | 1366×768 | Intel HM65 | DVDスーパーマルチ | Radeon HD 6470M/CPU統合 | Office Home and Business 2010 | 約1.72キロ |
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