手のひらにイオンスーパー、主婦目線のタブレット活用「暮らしサポートサービス」開始:イオン×NTT西×シャープが3社共同で展開(2/2 ページ)
イオン、NTT西日本、シャープの3社が、新たなタブレット導入事例になりえる「主婦+家族目線」に特化したタブレット活用型サービスを開始する。女性目線のソフトウェア機能やUIを徹底して工夫したという。
NECチップ内蔵で、その場で電子マネー決済も
また、端末にFeliCa対応のNFCチップを内蔵し、イオン展開の電子マネーサービス「WAON」などを用いた電子決済も2012年度上期に実現する予定。タブレットにWAONカードやおサイフケータイをかざすだけで購入・決済可能となれば、既存のネット通販におけるクレジットカード決済方法より分かりやすく、安心して使えることだろう。
IT機器やサービスで「女性心」をつかむのは非常に難しい。「何もないところから“家族に何があればうれしいか”を改めて考えて企画した。商品・製品をどう使いこなすかではなく、“今の生活を軸にしつつ、自然にこうなればいいよね”の視点で、子育て世代の主婦の方を対象にUIのデザインや機能、アプリやサポートサービスの使い勝手についてアンケートや座談会を行い、ユーザーの生の声をUIに幅広く反映した。IT機器は女性には難しいとされるが、例えば子どもと一緒に使えるものであれば、自然に覚えられる。そんなイメージで自然に楽しく、便利に使っていただけるサービスに仕上がったと思う」(ハーストリィプラス 代表取締役の佐藤緑氏)
端末の基本価格は7型モデルが3万9800円、10.1型モデルが4万9800円(2012年4月発売予定)。購入者にイオンネットスーパーのポイントを数千~1万ポイントほど付与する特典も用意する予定とする。
提供エリアはまずは関東・広島エリアから。その後、全国のイオンネットスーパー(2012年2月現在192店舗で対応)対応店舗があるエリアを中心に順次拡充する計画という。
「家族だんらんの真ん中にタブレット」──。スマートフォンに対し、“何に使うのか分からない”と一般層には普及がそれほど進んではいないタブレットだが、何も先進的っぽい使い方を無理して見つけることもない。……例えば「ネットスーパーのラクラク注文用機械」として導入するのでもよいわけだ。
導入における障害は、専用機器となるタブレットがインターネットに接続されていることが条件になることか。自宅においては固定インターネット回線(モバイルインターネット回線でもよいが)とルータ設定、そして無線LAN接続が必要だが、そこはIT機器に詳しいお父さんの出番だ(それも家族コミュニケーションの1つといえないこともない)。じきにWAONでの電子決済ができるようになる予定だが、決済先がそれぞれ分かれており、複数あるのも少し分かりにくく不安という声が上がるかもしれない。
ともあれ、お父さんの意向はともかく、家庭のおサイフを握る「お母さん」の主婦ニーズにどれだけ響くサービスを提供し、訴求できるかがキモだ。週末にイオンモールなどに集うファミリー層を取り込める可能性を想像すると、意外にどうなるかなと期待してしまうサービスではないだろうか。
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