IntelブースでRazerの“ゲーミング”タブレットPCを握ってみた:2013 International CES
2013 CESが公式に開幕した。展示ブースもオープンとなり、多くの未発表製品が登場する。開幕直前に関係者に公開したIntelブースはタブレットPCが主役だった。
展示の主役はUltrabookからタブレットPCにシフト
2013 International CESが、1月8日(現地時間)に開幕した。その直前、当日の朝7時から、Intelが展示ブースを関係者に公開している。最近のIntelブースは、Sandy Bridge、Ivy Bridgeといった、その年の最新CPUを採用するPCで、新世代アーキテクチャの優位性をアピールする展示内容が続いている。2012 CESでは、CPUやチップセットといったパーツレベルではなく、Ultrabookというフォームファクタを訴求していた。2013 CESでは、Ultabookは、タッチパネル搭載とコンバーチブルタイプを重点的に展示するほか、タブレットPCの数を大幅に増やすなど、展示内容の“主役”がUltrabookからタブレットPCにシフトした印象を受けた。
展示するタブレットPCは、“Clover Trail”世代のAtom、または、第3世代Coreプロセッサー・ファミリーのTDP 17ワットタイプを搭載するモデルだ。その比率は5:5で、Coreプロセッサー・ファミリーもスレートタイプのタブレットPCに搭載できることと、タブレットPCでも高い性能を発揮できることを訴求している。OSは、当然ながらすべてWindows 8シリーズを導入する。
ゲームに特化した重量級タブレットPCが登場
Coreプロセッサー・ファミリーを搭載するモデルは、高い処理能力をタブレットPCで利用できることを訴求するが、その典型的な例が、Razerが開発したゲーミングタブレットPCの「Razer Edge Pro」「Razer Edge」だ。ゲームコントローラを兼ねたケースもオプションで用意するなど、PCゲームの操作に特化したタブレットPCとしてデザインしている。
本体には10.1型ワイド液晶ディスプレイ(解像度は1366×768ドット)を採用し、展示機材のCPUはRazer Edge ProでCore i7-3517U(1.9GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.0GHz)を、Razer Edgeでは、Core i5-3317U(1.7GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.6GHz)を搭載するだけでなく、外付けのグラフィックスコアとしてGeForce GT640M LEも実装する。なお、NVIDIAのOptimus Technologyにも対応している。データストレージはRazer Edge Proが容量128Gバイト、または、256GバイトのSSD、Razer Edgeが容量64GバイトのSSDを搭載する。本体にはUSB 3.0とHDMIを備えるほか、無線接続ではIEEE 802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth v4.0を利用できる。
RazerのWebページでは受注を始めていて、タブレットPC本体の価格がRazer Edge Proで1299.99ドル、Razer Edgeで999.99ドル、ゲームコントローラ兼ケースが249.99ドル、また、キーボードを搭載するドッキングステーションが199.99ドル、そして、キーボードを搭載しないインタフェース拡張ステーションが99.99ドルとなっている(ただし、出荷は米国限定)。
個人でもマルチコンテンツ配信システムがケーブルをつなぐだけで
Multiscreen TVのコーナーでは、Comcastの「Xfinity」を紹介していた。Xfinityは、米国でケーブルTV会社大手のcomcastが提供するサービスで、テレビ番組の配信に加えて、ストリーミングコンテンツの配信、SNSの利用、音声通話サービスなど、ブロードバンドネットワークで利用できるコンテンツの複合サービスに規模を拡大している。
Xfinityのセットボックスを用意するだけで、個人が所有するPC、スマートTV、タブレットデバイスなど、複数のデジタル機器にそれぞれ異なるコンテンツとオンラインサービスを配信できる。このセットボックスが、Atomをはじめとするインテルアーキテクチャを採用している。
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