「FMV LIFEBOOK UH90/L(WU1/L)」を斬る――14型“3200×1800”IGZO液晶の新鋭Ultrabook:店頭/直販モデルをガッツリ比較(5/5 ページ)
MacBook Pro Retinaを超える高精細表示が可能な「FMV LIFEBOOK UH90/L(WU1/L)」。高画素密度IGZO液晶と上質なスリムボディを備えたUltrabookの注目モデルに迫る。
バッテリー駆動時間、動作音、発熱をチェックする
内蔵するリチウムポリマーバッテリーの容量は45ワットアワーで、公称のバッテリー駆動時間は約11時間を確保している。付属のACアダプタはサイズが32.5(幅)×136(奥行き)×29(高さ)ミリ、重量が243グラムだ。細長いスティックタイプなので、本体と一緒にバッグなどに収納しやすいだろう。
バッテリー駆動時間のテストは、BBench 1.01(海人氏)を利用して測定した。PCは無線LANでインターネットに常時接続し、Bluetoothをオン、Windows 8の電源プランは「バランス」を利用し、バッテリー駆動時のディスプレイ輝度は40%に設定した。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定し、タブブラウズはオフに設定している。
テスト結果は、満充電の状態から残量5%で休止状態に移行するまで、WU1/Lは5時間20分、UH90/Lは5時間30分動作した。公称値よりかなり短いが、カタログスペックはJEITA測定法1.0によるもので、実際の利用シーンと隔たりがあることも少なくない。これだけ超高解像度の液晶ディスプレイを搭載し、常時接続環境の実測で5時間以上バッテリーがもつのだから、やはり電力効率は優れているといえる。
動作中の騒音についてだが、アイドル時や低負荷時は静粛だ。ファンの回転音は気にならず、ハイブリッドHDD搭載のUL90/LもHDDの動作音が気になることはなかった。高負荷時にはファンノイズがそれなりに大きくなるが、それも薄型ボディを考慮すると控えめな音だ。
ボディの発熱は、奥側中央付近から左端にかけてが中心で、キーボード表面に熱がかなり伝わってくる。パームレストよりはキーボードに長く触れていることはないと思うが、日常的に長文を入力するような方は少し気になるかもしれない。
オンリーワンの高付加価値が光る先進的なUltrabook
FMV LIFEBOOK WU1/LおよびUH90/Lの魅力は、シンプルなデザインで質感の高いボディと、IGZO液晶ディスプレイによる非常に高精細な表示だ。
現時点のWindows 8搭載ノートPCとしてはあまりに突出しているがゆえに、まだ未知の部分もあるが、14型で3200×1800ドット表示の精細感は感動的といってよく、写真や動画などのコンテンツの視聴、あるいは作成を目的とするならば、積極的に購入する理由になるだろう。
店頭で販売されているUH90/Lの4GバイトメモリやハイブリッドHDDなどを物足りなく感じるユーザーも少なくないだろうが、直販限定のWU1/Lでは8Gバイトメモリや256GバイトSSDが選べることで、ハイエンド志向のユーザーニーズにもしっかり応えている。
家電量販店におけるUH90/Lの実売価格は18万円前後だ。富士通 WEB MARTにおけるWU1/Lの直販価格は16万4800円からで、2013年7月31日までは15%割引クーポンが配布されており、実質14万80円から購入できる。評価機と同じハードウェア構成(Core i7-4500U、8Gバイトメモリ、256GバイトSSD、Officeなし)では、19万9580円と20万円を切る価格で購入できる。
何より、MacBook Pro Retinaディスプレイモデルをも上回るノートPC最高峰の3200×1800ドットという解像度、約262ppiの画素密度による圧倒的な精細感を体験できるのは、このWU1/LとUH90/Lだけだ。オンリーワンの付加価値を考えれば、決して高いことはない。特に表示解像度の高さでモバイルノートPCを選んでいる方は、検討してみてはいかがだろうか。
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