仕事がはかどるタブレットは、iOS、Android、Windowsのどれか?:SOHO/中小企業に効く「タブレット」の選び方(第3回)(2/2 ページ)
iOS、Android、そしてWindowsという3つのプラットフォームから、業務に使うタブレットをどのように選べばいいのか? プレゼンや文書作成などの利用目的ごとに、それぞれの向き不向きを探っていこう。
画面サイズ
現在タブレットは大きく分けて「9~11型クラス」と「7~8型クラス」の2つの画面サイズがあるが、法人ユースであれば前者の9~11型クラスが中心になるだろう。画面解像度にも依存するが、これまでモバイルノートPCが受け持ってきた作業を代替させるのであれば、最低限9~11型程度のサイズは必要になるとみていい。最近ではノートPCからのリプレースを狙った、さらに大きな画面サイズのタブレットも登場しつつある。
もっとも、あくまでスマートフォンの延長線上としての用途であり、画面を顧客や取引先などに見せることが一切ないのであれば、7~8型クラスも法人ユースとして選択肢に入ってくる。常に映像出力端子を経由してプロジェクターを使うため、画面自体は小さくて構わないという場合は、可搬性の高い7~8型クラスの製品はかえって有力な選択肢となるはずだ。
防水・防じん
防水・防じんを重視するのであれば、富士通の法人向け10.1型Windowsタブレット「ARROWS Tab Q584/H」のように、あらかじめ防水・防じん機能を備えた製品を選択すべきだろう。アクセサリで補う方法もあるが、使い勝手を大きく損なう場合も少なくないので、なるべく標準の仕様として搭載している製品の中から選んだほうがよい。
特に静電容量式タッチパネルでは、画面に水滴がついた場合は誤動作が起こることがあり、防水・防じん機能を備えた製品はこれらを補うためにデジタイザスタイラス(専用ペン)を添付するなど工夫が凝らされている。屋外で雨にぬれやすい、湿度が高いなど、特殊な環境での利用についても、機種選定時に考慮しておくべきだ。
バッテリー
内蔵バッテリーの駆動時間はiPadが有利だが、AndroidやWindowsタブレットにも長時間駆動を特徴とする製品は存在する。
また、最近ではデルの10.8型モデル「Venue 11 Pro」のようにバッテリーが取り外し可能で交換用オプションが用意されていたり、日本ヒューレット・パッカードの「ElitePad 900」のようにバッテリー内蔵ジャケットと合体できるWindowsタブレットもある。長期運用に配慮するなら、標準搭載のバッテリー持続時間だけを見るのではなく、そうした選択肢もチェックすべきだろう。
メモリカードスロット
AndroidやWindowsタブレットは、メモリカードスロット(主にmicroSD)を備えた製品も多い。メモリカードスロットは容量を手軽に増やす手段であり、かつPCとのデータのやりとりに使える利点もあるが、内蔵ストレージに比べて使い勝手に制限があることは注意したい。
1つは先の動画の項でも紹介したデータ転送速度の問題で、内蔵ストレージに比べると読み書きの速度は遅くなるため、動画がうまく再生できないといった問題が起こりうる。プレゼン用途では特に注意すべきだ。
また万一の盗難の際、リモートワイプのソリューションを用いて遠隔操作で端末を初期化した場合でも、メモリカード上のデータは初期化できず、データが残ってしまうという問題もある。法人ユースであれば、なるべく内蔵ストレージで完結させることを心がけたほうがよいだろう。利用するアプリによっては、メモリカード上のデータを開けないのもネックだ。
3G/LTEでの利用
外出先でタブレットからインターネットに接続するには、モバイルルータやスマートフォンのテザリング機能を利用する方法もあるが、3G/LTEの通信モジュールを内蔵していればそれに越したことはない。その点、iPadはWi-Fi+Cellularモデルが用意されているので、そちらを選べばよい。
AndroidおよびWindowsは、東芝の11.6型Windowsタブレット「VT714」など、Wi-FiモデルとLTEモデルの両方をラインアップした製品もあるが、Wi-Fiモデルしかラインアップしていない場合のほうが多いので、機種選定時にネックとなりうる。もちろん、モバイルルータやスマホのテザリングを利用するのであればこの限りではない。会社支給のスマホがテザリング機能を有しているのであれば、経費的にはそちらを使うのが得策だろう。
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