アップル社員の多様性、クックCEOは「満足していない」:週末アップルPickUp!
意外と白人男性社会なんですね。
アップルは12日(現地時間)、従業員の多様性に関するデータ「Diversity」(ダイバーシティ)を公開しました。公式サイトの特設ページによると、全従業員9万8000人のうち男性は70%、女性は30%と男性の比率が高く、特に技術系職では男性が80%を占めることが分かりました。
米国における従業員の人種/民族構成は、白人が55%、アジア系が15%、ヒスパニック系が11%、黒人が7%でした。先立って公開していたGoogleやFacebook、Twitterに比べ、アップルの技術系職はヒスパニック系が7%、黒人が6%と、他社よりも3倍ほど比率が高いようです。
しかしティム・クックCEOは「この数字に満足していない」とし、改善のために今後より努力していくと記しました。実はシリコンバレーはまだまだ白人男性社会のようで、ダイバーシティ・インクの2014年版企業ランキングでも、上位50社に1社もランクインしていません。人種のるつぼと言われる米国の中では意外かも。
そもそもダイバーシティとはどういうことでしょうか? 発祥は米国で、人種、性別、宗教等に関係なく、雇用の機会均等を目指す考えを指します。今ではキャリアや働き方の多様性も含んでおり、一人一人が能力を最大限発揮できる組織作りが求められています。さらに英語では「Diversity and Inclusion」、つまり多様であるだけでなく、多様性を受け入れるまでをダイバーシティと定義しています。
日本では21世紀に入り、外資系企業を中心にダイバーシティの考えが広がり始めたように感じます。しかし現状の日本では、経済産業省の平成25年度ダイバーシティ経営企業100選の受賞企業46社のうち、女性に関する受賞理由が31社を占めており、ダイバーシティ=女性の雇用促進という位置付けです。“同質を重んじる単一民族”と表現されることがある日本人にとって、多様性を受け入れるには時間がかかるのかもしれませんね。
せっかく「ありのままの姿を見せる」と歌う某曲がヒットしていることだし、シリコンバレーの企業とともに、一人ひとりが自己実現できる働き方を考えてみてはいかがでしょうか。
ちなみに9to5macよれば、今週末、米アップル本社のキャンパスで、ダイバーシティを促進するイベントが開かれているそうです。技術職系の女性雇用促進に関するセッションや、経営陣とのビールパーティーが開催され、人気バンドも登場予定だとか。ダイバーシティのためにイベント開くという発想も、多様性のたまものかも!?
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