レビュー

Mac使いのNAS初心者に何の説明もなくNASキットを送りつけた結果(アプリ編)試してみよう(3/3 ページ)

案の定ハマりました。「逆ギレやめてください」(編集部)

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たったこれだけ!? 3カ月を経て問題が解決

 この一件で私とNASとの距離が大きく開いてしまい、DS216jはただのオブジェと化してしまっていました。編集部も何を思って送りつけてきたのか理解に苦しみます。ただ、一つだけいいことがあるとすれば、気分が落ち込んでいるときでも、部屋に鎮座するDS216jが視界に入ると“ルー大柴風会話”が脳内再生されて思わず笑ってしまうことくらいでしょうか。

 ただ、事態は急展開を迎えます。かなり時間が経った後にもう一度問題と向き合ってみようと公式サイトをウロウロしていると、なんと問題解決のページを発見!

 Video Stationとは最初の接続設定でインストールした「推奨パッケージ」の一つで、ビデオファイルを管理するためのツールです。ライブラリを分類して見たいビデオを簡単に探せるようにしたり、ビデオを共有したりと便利な機能を備えています。

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推奨パッケージとしてインストールしたVideo Station

 原因はまさしくVideo Stationにありました。ヘルプページによると、NASのデフォルトの「/video」フォルダにビデオを保存するだけではダメで、Video Station側で見たいビデオの入っているフォルダを追加しなければいけないのです。今回はデフォルトの「/video」を選択し、ファイルを保管します。

ここに保存しているだけではDS videoからビデオを参照できない
DiskStation→パッケージセンター→マルチメディア→Video Stationを開く→右上の歯車アイコン→追加したいフォルダの場所をマウスオーバーし「フォルダの追加」をクリック→「選択」でフォルダを指定

 Video Stationでフォルダを追加し、DS videoアプリを立ち上げてみると……やったあああビデオが表示された!!!!!! ようやく!! 苦節3カ月!!

 って操作たったこれだけかよ! Photo StationとDS photoではこんな追加の操作いらなかったじゃん! そもそもヘルプページが分かりづらいんだよ! 階層が「ヘルプ>DSMを始める>ホームシアターの設定」ってなんだよ! 説明読めばすぐに分かったよ! 私のせいじゃないもんってNASのせいにしてごめんなさいそしてありがとう!!

 安堵と脱力、そして逆ギレ。私とNASさんの100日戦争は、無事に(?)幕を閉じたのでした。

結論:周囲に詳しい人がいれば頼もしいNAS

 おかげさまで「NASにビデオを保存して、他の端末から視聴する」本来の目的は達成しました。が、しばらくは今まで通りクラウドストレージで我慢しようと思います。Dropbox Pro(1TB)に月1200円、iCloud(50GB)に月130円かかっていますが、価格より運用のしやすさ、気楽さを取るということで。

 一度ドツボにはまると、簡単なことさえ気づけないことに気づきましたもの。知識は金であること、そして自分のうかつさをしみじみ感じた3カ月でした。NASにかぎらず、初心者にはサポートが充実しているメーカーがイチバンですね。“情弱商法”とか言わないで。

 一方、自力で問題解決できるスキルの高いユーザーや、ネットワーク回りが好きなIT中級者以上には最適な1台になるはずです。macOS、iOSとtvOSに対応しているので、Apple製品が好きなユーザーでも不便なく使えます。もしくは周囲に詳しい人がいれば、NASに挑戦してみてもいいのではないでしょうか。しかし頼り過ぎは禁物。あくまで自力解決が基本で、どうしても分からないときに頼ってみるくらいの気持ちでどうぞ。

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