「iPad Pro」「MacBook Air」「Mac mini」発表会に登場した6人の女性たち:ITはみ出しコラム
かつては男性が多く目立ったAppleのスペシャルイベントですが、「iPad Pro」「MacBook Air」「Mac mini」の発表では、登壇者の過半数が女性でした。
10月30日(現地時間)にニューヨークで開催された米Appleのスペシャルイベントでは、「iPad Pro」「MacBook Air」「Mac mini」の新モデルが登場しました。出ないといわれていたMac miniが出たり、出るといううわさだったiPad miniが出なかったりで、なかなか味わい深かったです。
そして、登壇メンバーの変化も目立ちました。メインの登壇者はティム・クックCEOを含めて10人でしたが、そのうち6人、つまり過半数が女性でした。
2015年の米Gizmodoの記事によると、2007年から2014年まで、開発者向けイベント「WWDC(Worldwide Developers Conference)」の基調講演に登壇した59人中、女性は2人だけだったそうです。
少し前(2012年くらい)から企業における「ダイバーシティ(多様性)」が話題になっています。シリコンバレーは特に、男性優位、白人優位社会だと批判されており、AppleやGoogleなどが毎年、ダイバーシティの状況を発表しています。
イベントに登場するメンバーも、少しずつ多様化してきました。今年6月開催のWWDC 2018でも、メインはソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギさんでしたが、「Memoji」など個々の機能の紹介は6人の女性が行いました。
そして今回の発表イベントではまず、これまでだったらフィル・シラー上級副社長が担当していたであろうMacBook Airを、ハードウェアエンジニアリング担当副社長のローラ・レグロスさんが披露。
Mac miniの紹介は男性で、Macハードウェア担当上級ディレクターのトム・ボジャーさん。iPad Proの紹介も男性で、2017年のWWDCで「iMac Pro」を担当したハードウェアエンジニアリング担当副社長のジョン・ターネスさん。
ハードウェア発表イベントにはやや唐突かな、という感じでリテール担当上級副社長のアンジェラ・アーレンツさん(元バーバリーのCEO)が登壇したときの会場の盛り上がりはイベントで一番でした。
昨年のイベントで着ていたピンクのトレンチコートもすてきでしたが、今回のすっごく高そうなグレイのコートもかっこよかったです。踏まれたら穴があきそうなピンヒールのブーツも、シリコンバレーの企業幹部とは思えないファッション(褒めてます)。
iPad Proの紹介の流れで、iOSアプリのデモで登場したのは、1989年からAppleに在籍するベテランで、ワールドワイドデベロッパーリレーション担当シニアディレクターのショーン・プルーデンさん。ピンクの革ジャンがまぶしいです。
アプリ紹介の一環で登場したAdobe Systemsの人たちも、2人とも女性。デザイン担当副社長のジェイミー・マイロルドさんと、Adobe Dimensionなどを手掛ける上級プロダクトマネジャー(に8月に就任した)のシャンテル・ベンソンさん。
Adobe Systemsからのゲストも女性。デザイン担当副社長のジェイミー・マイロルドさん(左)。Adobe Dimensionなどを手掛ける上級プロダクトマネジャーのシャンテル・ベンソンさん(右)
そして、イベントの最後を飾るアーティストのパフォーマンスは地元ニューヨークのラナ・デル・レイさんでした。
ちょっとしたデモにだけ女性を使うのではなく、自分が担当している製品について自信を持って語れる担当者を登壇させている印象でした。
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