OneDriveの新機能からクラウドストレージ時代の情報管理を考える:Windowsフロントライン(3/3 ページ)
定期的に行われるWindows 10の大型アップデートだが、最新の「May 2019 Update(1903)」のシェアはどうなのだろうか。また新たに加わった機能についても見ていこう。
分離された「Cortana」は独立したアプリに
「19H1」こと「May 2019 Update(1903)」では検索機能と音声アシスタントとしてのCortanaが“分離”されることは以前に報じた通りだが、既に同アップデートを入手しているユーザーであればタスクバーの表示で両者が“分離”されていることを確認しているだろう。だが一歩進んで、MicrosoftではCortanaそのものをアプリ化して提供する方針のようだ。Microsoft Storeに「Cortana - Beta」というアプリが登場して話題になっている。
同社がWindows Insider ProgramのFast Ringユーザー向けに6月19日(米国時間)に配信を開始したWindows 10 Insider Previewの「Build 18922」だが、これについてNeowinが新しいCortanaアプリが含まれていたことを報告している。その後、Microsoft Storeに登録された「Cortana - Beta」というアプリが発見され、どうやらCortanaがWindows 10のOS本体から分離される形で提供が開始される見込みであるという話が補強される形になった。
これに関して、2つの未来予測がある。1つは「OSからCortanaが分離されることで、アップデート周期が自由なタイミングで行える」というメリットだ。
元々、Webサービス寄りの機能であるCortanaは、ローカル側のプログラムの大きなアップデートを必要としていない可能性が高い。昨今“インハウス”状態から削除された他のアプリのようにOS標準機能を離れることで、アップデートが自在になる。
一方で、これはユーザーがCortanaを使わないよう機能を除外可能とすることも意味しており、2つめの未来予測として「OS機能としてCortanaは提供されなくなる」という話が出てくる。これが実際にどのタイミングで行われるのかは不明だが、アプリ化されたCortanaが標準機能から消滅の途上にある可能性は非常に高いというのが筆者の推測だ。
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