板モノからPCケースまで――全方位で“危機”がチラ見えしてきたアキバ:古田雄介の週末アキバ速報(1/2 ページ)
新型肺炎は物流にも大きな影響を与えている。PCパーツショップでも穴の開いた棚を見かけるようになった。そして、祝日月曜のau Pay祭りに身構える店員さんの声が聞こえる。
PCパーツの流通状況に関してPCパーツショップから聞こえてくる状況は、週を追うごとに深刻な色彩が濃くなっていく。しかし、予想外の急変という派手な動きはなく、悪い方向の予想に着実に進んで行っているような状況だ。
「ある意味マイニングのときよりキツい」――PCパーツの今
今週からは、ショップによって売り場の棚に空きがちらほらと見えるようになってきた。特にマザーボードやグラフィックスカードなどの板モノのコーナーで目立っている。パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「板モノは製造工程で何かしら中国の工場を経ることが多いので、どうしても滞ります。今店頭に並んでいるのは、こうした事態を見越していち早く多めに調達した各店のバイヤーの努力によるところが大きいんじゃないでしょうか」という。
それゆえか、ショップによって品薄傾向には差があるし、ブランドやジャンルごとに状況が異なっている。その中でもSSDやHDD、メモリなどの回転率の高いパーツは品薄傾向と値上がり傾向が多くのショップで懸念されている状況だ。また、PCケースのストックを不安視する声も多い。
あるショップは「PCケースは物理的にスペースを食うので、ストックするのも限界があります。正直、現時点でも法人さんからの大量注文には対応できないショップが多いんじゃないでしょうか」と話していた。また、「特定製品だけでなく全方位なので、ある意味マイニングのときよりキツいです」とのコメントもあった。
ただ、今後も“悲観ルート”をたどることを考えると、大半のラインアップがそろっている現時点の在庫状況は貴重といえるかもしれない。1カ月前から何度も聞いた「春まで欲しいなら、今のうち」というフレーズは、やはり今週もよく耳にした。
そこに、今週もあの祭りが襲いかかる。
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