Intel Evo Platformとは何か? グローバルリーダーに聞く:Project Athena/Intel Evo Platformの関係は?(2/2 ページ)
Intelが、第11世代Coreプロセッサの発表と共に明らかにしたのが「Intel Evo Platform」だ。これまで推進してきた「Project Athena」との関係性や違いは何なのか。担当者に聞いた。
――要件の中にディスプレイやサウンドについては言及がありません。これらについてはどのようにお考えですか?
ニューマン氏:上記の項目は、正確にはシステム要件ではなく、KEI(Key Experience Indicator)といって、ユーザー体験を規定したものです。実際のシステム要件としては、ディスプレイのサイズやサウンドの音圧やノイズレベル、Webカメラの性能など、総合的に最新のベストな体験ができる内容を細かく規定しており、それを満たすことがIntel Evo Platformロゴを取得する条件となっています。
消費者の方々は、デバイスに関する詳細な知識を蓄えたり、入念な下調べをしたりしなくとも、Intel Evo Platformロゴシールによって、パフォーマンスやレスポンスだけでなく、バッテリー駆動時間、ビジュアルやサウンドを含め、ベストな体験ができる製品であるかがどうかが、すぐに分かります。
Project Athena/Intel Evo Platformはこれからが本番
Project Athenaについては、ここ1~2年くらいの間に何度も記者説明会などで言及されていたのだが、概念的な説明や業界内でのイニシアチブをアピールする内容がほとんどで、一般消費者に直接的に関連するものではなかったため、あまりピンとくるものではなかったというのが正直なところだ。
もっとも、これまでは準備段階にすぎないのだろう。一般消費者へアピールするというよりは、あくまでも開発者やメディア、PCマニア向けの最新動向の報告という位置づけだったようだ。今回、ニューマン氏に直接お話を伺ったことでそれがはっきりした。
Intelの公式ページにIntel Evo Platform参画企業のロゴが記載されているが、この中に国内のベンダーがいくつか含まれていないこと、Intel Evo Platformの国内プロモーションについて確認したところ、インテルからは各顧客に関するコメントは控えたい、現時点でCMの計画はなく、今後の量販店をはじめとしたプロモーションのプランについて検討をしていくとの回答だった。
このたび、Project Athenaから生まれた2世代目の製品(Project Athena Second Edition)が、「Intel Evo Platform」という分かりやすいブランドネームが設定され、体験指標が増え、システム要件もある程度明確にされたことでユーザーへの訴求力は間違いなく向上しており、これから徐々に浸透していくと思われる。
もっとも、「ロゴシールで素晴らしいノートPCを判断できるから親切だ」というのは企業側の論理だ。その内容を詳細かつ明確に公開し、知識豊富なマニアも納得させてこそ、そのロゴは真に価値を持つ。そうした面にも、より力を割いてもらうことを期待したい。
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