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実売2万円台でケーブル全部入りの13.3型ノジマ「EK-MD133」を試して分かったことモバイルディスプレイの道(2/3 ページ)

テレワークなどでも人気のモバイルディスプレイだが、小型で低価格なモデルはそれほど多くない。そのような中でノジマの13.3型「EK-MD133」が発売された。実売2万円台のコンパクトな実機を細かくチェックした。

配線しやすいポートの配置もスタンドはやや不安定?

 では、実際に設置してみよう。本製品にはカバー兼用の一体型スタンドが付属しており、これを用いて本体を設置する。多くのモバイルディスプレイで採用されているのと同じ、折り曲げてマグネットで本体に吸着させる仕組みだ。

 使ってみて気になったのは、スタンドの脚を開きすぎるとズルズルと滑ってしまうことだ。今回借用した機材は新品ではなく、カバーの折り目が緩かった可能性はあるが、安定性を重視しつつ、角度調節の自由度を高めたければ、別途タブレット用のスタンドを追加した方がよいだろう。同社では別売スタンド(EPSPSTD)も用意している。


カバー兼用一体型スタンド(右)。本体にマグネットで吸着させて使用する

持ち歩く時はカバーとして画面を覆う。段差のある背面部分は露出したままとなる

利用にあたって、まずは画面を覆うカバーを開く

そのまま背面へと折り返して……

マグネットで本体に吸着させる

ディスプレイを立てた状態。以前紹介したユニークの13.3型モデル「UQ-PM13FHD」と構造はそっくりだ

ただし脚の可動範囲が広く、かつ緩いことから徐々に開いていき、気付くとこのような状態になっていることもあった。貸出機固有の個体差か全モデル共通かは不明だ

 さて、他社のモバイルディスプレイと比べた時にやや珍しい仕様として、ポート類の多くが本体の左側面ではなく、右側面に配置されていることが挙げられる。

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 左側面にこれらのポートが集中している場合、ノートPCの右側にモバイルディスプレイをぴったり並べようとすると、ケーブルのコネクターとノートPCが干渉しがちだが、本製品はそうした問題もない。ノートPCの反対側からケーブルが出ているので、見た目は決してスマートではないが、実はこの方が取り回しには優れている。


マウスやキーボード接続用のmicroUSBを除き、ポート類は全て右側面に配置されている。USB Type-Cは2基あるが、下は給電用なので、デバイスとの接続には信号伝送に対応した上のポートを用いる

14型のThinkPad X1 Carbon(2019)と並べたところ。画面サイズのバランスは非常によい

視野角は約170度とされているが、以前紹介したユニークのモデルと比べると、やや暗く感じられる

ケーブルが右側面から伸びるため、本体をノートPCの右側にほぼぴったりつけて配置できるのは利点だ

ノートPCの背面に置き、正面にいる相手へのプレゼン利用にも使える

 その反対側にあたる本体左側面には、メニューを操作するための5つの物理ボタンが搭載されている。電源ボタンの他に「入力切替」「メニュー」「+」「-」という顔ぶれだ。他社製品では、これらのボタンがジョグダイヤルに集約されていることも多いが、個別のボタンに分かれていた方が操作しやすいことは言うまでもない。

 ただし、5つのボタン全てが同じ形状なこともあり、実際に操作しようとすると見分けがつきにくく、操作性は±ゼロといったところだ。アイ・オー・データの製品のように、電源ボタンだけは側面側ではなく正面側にマークを印字するなどの工夫があれば、より使いやすかったかもしれない。


メニュー類は、本体左側面の物理ボタンで操作する。電源ボタンと入力切り替えボタンも含め、全て同じ形状で見分けにくいのがネックだ

OSDメニュー。いわゆる中華フォントだが日本語訳はしっかりしており、支障なく使える。ブルーライトカットモードも搭載している

入力設定ボタンからは入力先を切り替えられる。2系統のHDMIはここから手動で切り替えるといいだろう

音量調整も物理ボタンで行える

 重量は実測611g(本体のみ)と、13.3型としてはそれほど軽くはない。同じ13.3型だと、以前のユニークの製品が446g、アイ・オー・データ機器の製品がスタンド付きで693gだったので、必ずしもアドバンテージはない。とはいえカバー込みで実測905gと、1kgの大台を切っており、15.6型の製品と比べると可搬性は十分に高い。


重量は実測611gだ。13.3型としてはそれほど軽いわけではない

カバー兼用の一体型スタンド込みだと905g。1kgを切っているのは持ち歩きにはありがたい

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